非常食レポ:備食カンパン
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北陸製菓の備食カンパンを食べてみよう!

非常食といえば乾パン、乾パンといえば非常食を連想する方も多いと思われますが、国内では明治時代から陸軍の携行食糧(乾麺麭:かんめんぽう)として親しまれていた食べ物で、100年以上の歴史があります。

hokkakanpan1そういう意味では日本人に最も馴染み深い非常食と言えますが、近年は乾パン以外にも長期保存可能な備蓄食が充実しているため、昔ほど需要は高くないようです(各自治体の乾パン備蓄量も減少傾向にある)。

また、乾パンといえば味気なく、パサついて喉が渇くといったイメージが強く、特に若者を中心に敬遠されがちですが、乾パンの栄養価は高く、優れた備蓄食であるという点においては昔も今も変わりません(ちなみに味に関しては、食べ過ぎないよう、あえて美味し過ぎない味にしているんだとか…)。

当食レポでも過去に北海道かぼちゃカンパン【食レポ19】や三立製菓とブルボンのカンパンを食べ比べ【食レポ20】ていますが、今回は北陸製菓の備食カンパンを試食してみたいと思います。



北陸製菓:金平糖入り備食カンパンとは?

5年保存可能な『備食カンパン』は、前に紹介した『備食もち万年【食レポ113】』と同じ〝ホッカ〟の愛称で親しまれている北陸製菓株式会社(本社:石川県金沢市)が製造販売する保存食のひとつです。
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ホッカの『備食カンパン』は、三立製菓のようにホームサイズ(475g)の大缶などはなく、一般的なパンの缶詰と同サイズの商品しかありませんが、内容量は三立製菓やブルボンのカンパンに比べると10gほど多い110g(総重量:183g)となっています。
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側面には、原材料名や保存方法、栄養成分表など、商品に関する基礎知識が記載されており、容器には内閣府や防災推進協議会が主催する防災ポスターコンクールの入賞作品が描かれています。

では、 容器に関する説明はこのくらいにして、さっそく開缶してみましょう!
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プルトップ式の缶蓋を開けると、カンパンがゴロゴロと入っていますが、第一印象はやはり何だか量が少ない!

※補足:開缶後、縁で指を切らないよう、さり気ない加工処理がしてある点もgood!

これはホッカの『備食カンパン』に限らず、これまで食べてきたすべての缶入りカンパンに言えることなので、そういうものなんだろうと納得するしかなさそうですが、備蓄食である以上、できれば無駄なデッドスペースは少しでもなくしてもらいたいところです(空間を開けておかなければならない理由があるなら話は別ですが…)。
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ちなみに、1缶に入っていた乾パンの数は計28個(金平糖は8個)。

そのため、三立製菓(34個 / 1缶)やブルボン(34個 / 1缶)の缶入りカンパンに比べると乾パンの数は6個少ない計算になります。






金平糖入り備食カンパンを食べてみた感想と評価

お皿に盛った北陸製菓(通称:ホッカ)の乾パンを改めて見てみましょう。
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先に同サイズの商品では、三立製菓やブルボンの方が乾パンの数は多かったと説明しましたが、内容量はホッカの方が10gほど多くなっています(三立やブルボンの内容量は100g)。
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それなのに乾パンの数が少ないのは、サイズが一回り大きい(縦:3.4cm × 横:2.4cm × 厚さ:1cm)からです。

また、ホッカのカンパンは三立製菓のカンパンに見られるような光沢感はなく、表面や丁寧な作りは、どちらかというとブルボンのカンパンに似ています。

では、肝心の味はどうなのか・・・
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硬すぎず、かといって柔らかすぎず、ザクザクとした食感と、ゴマの風味や小麦粉の香ばしさ、甘みがほんのりと口の中に広がっていくような、確かにウマすぎない、いい意味で素朴なビスケットといったところでしょうか。

ただ、やはりというべきか、口の中の唾液が必要以上にもっていかれるため、絶対に無理というわけではありませんが、正直、飲み物なしで1缶完食するのは少し厳しそうです。
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また、ホッカの『備食カンパン』には、唾液を促すアイテムとして氷砂糖やキャンディの代わりに金平糖(直径:約1cm)が入っており、こちらは口どけがよく、キャンディなどに比べると、どこか懐かしさを感じる優しい甘みを感じますが、金平糖を口の中で転がしたからといって水が必要なくなるとまではいかず、乾パンを食べる際に飲み物は欠かせないような気がします。

以上、ホッカの『備食カンパン』を試食してみましたが、個人的には三立製菓やブルボンよりも食べやすく、北海道かぼちゃカンパンに次ぐ美味しいカンパンという印象を受けました。

ただ、正直、近年は長期保存可能な備蓄食は種類も多く、バラエティに富んでいるため、味気のないパサパサした食べ物は苦手だという方は、無理して乾パンを備蓄しておく必要はないように思えます。

むしろ、乾パンよりも食べやすいビスケット(例:ビスコ保存缶【食レポ76】、ハーベスト保存缶【食レポ98】など)は他にもあるため、自分の口に合いそうな長期保存食を備蓄しておくことをおススメします。
まとめ

2018.8.22 掲載twitter


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