非常食レポ:第86回
アルファ米パンの缶詰麺類とパスタおかず系汁物・スープおやつ・スイーツその他

カゴメの野菜たっぷりスープを食べてみよう!

きのこのスープ今回、スポットを当てる食料は、カゴメの野菜スープです。

特に災害時用の非常食として販売しているわけではありませんが、常温での長期保存が可能なことから、備蓄食としても十分通用するのではないかと思い、試しに購入してみました。

汁物系の備蓄食は過去にいくつか紹介(汁物・スープ系リストを参考)しているので、今回はそれらと比較しつつ、味や非常食としての機能性について評価してみたいと思います。




KAGOME『野菜たっぷりきのこのスープ』とは?

国産トマトソースの開発に成功したことで、一躍有名になった大手総合食品メーカー・カゴメが製造販売する商品が『野菜たっぷりスープ』シリーズです。

同商品は、現在、4種類のラインナップ(トマト・豆・かぼちゃ・きのこ)がありますが、今回は〝きのこのスープ〟をチョイスしてみました。

それでは、さっそくパッケージの方からチェックしていきましょう!
きのこのスープ1
『野菜たっぷりきのこのスープ』は、レトルトパウチ食品ですが、一般的なレトルト食品(賞味期限は1~2年程度)に比べると賞味期限がやや長めに設定されており、製造日から常温で約5年6ヵ月という長期保存が可能となっています。

※補足:私が4種類セットで購入したきのこのスープは他のスープと賞味期限が同じ時期であったため3年半と勘違いしてしまいましたが、きのこのスープに関しては、どうやら常温で5年半の保存が可能なようです。

パッケージは盛り付け例のイメージ画像をプリントしたモダン(今風)なデザインに仕上がっており、非常食らしさはないため、どうやら贈答品(ギフト)として購入される方もいるようです。

ちなみに、よく見ると袋は底広(約5cmほど広がる)になっているため、アルファ米商品(尾西やサタケなど)ほど安定感はありませんが、適当な容器が見つからない場合は、袋をそのまま器として利用することもできそうです(食べやすくはありません…)。
きのこのスープ2
パッケージ裏面には、お馴染みの原材料名や賞味期限、調理方法、栄養成分表、注意点など、商品に関する基本情報が一通り記載されています。

ちなみに調理方法欄には、湯煎や電子レンジによって温め直してから食べるような記載が見られますが、同商品は常温でもそのまま食べることができるため、調理要らずという点においても非常食に適した食料といえるのではないでしょうか。






『野菜たっぷりきのこのスープ』を食べてみた感想と評価

先にも説明した通り、カゴメの『野菜たっぷりスープ』シリーズは、常温でも問題なくそのまま食べることができるレトルト食品です。

そこで、今回は災害により、火や電気が使えない環境下にいる場合を想定して、温め直さずに試食しています。
きのこのスープ3
適当な器に移し替えたスープがこちらになります。

味噌汁の一人前は、概ね150~160ccが目安らしいので、160gという内容量は妥当なところかもしれませんが、個人的にはもう少し量が欲しいところです。

パッケージにプリントされていたイメージ画像と比較してしまうと、なんとなく具材が少なく、見栄えという面では、やや貧相に見えてしまいますが、実はスープに隠れてしまっているだけで、意外と具は入っています。
きのこのスープ4
ラベルの商品説明によると、合計11種類の野菜をじっくりと煮込んだスープとなっていますが、原材料名欄をチェックしたところ、中にはエキスやピューレーとして使用している野菜も含まれているため、固形物として確認できる野菜は玉ねぎ、マッシュルーム、ひらたけ、エリンギ、ピーマン、セロリ、トマトの計6品。

特にシメジやマッシュルーム、エリンギといったきのこ類の具材は大きめにカットされており、存在感がある(歯ごたえもまずまず)ため、この手のレトルト食品にしては、ネーミングに相応しいきのこスープと言えるのではないでしょうか。

ただし、きのこ類以外の具材の食感はいまひとつで、グシュッとした歯ごたえのない一般的なレトルト食品の域を出てはいません。
きのこのスープ5
では、汁の方はどうかというと、サラッとしたシャバシャバ系のスープで、ニンニクと香辛料、それにトマトの香りがプラスされた和風イタリアン的な香りが漂ってきます。

減塩(食塩相当量:0.8g)スープというだけあって、塩気はかなり抑えられており、少々物足りなさを感じてしまいますが、数種類のキノコや野菜のうまみが溶け込んでいるため、あっさりとしているわりには、それなりに味に深みがあり、トマトの酸味と後からくる香辛料のピリッとした辛さがいいアクセントになっています。

減塩スープのため、塩分補給が欠かせない汗をかいた後や夏場には、特にその薄さが物足りないと感じてしまいそうですが、肉や魚などは使っていない野菜中心のさっぱりとした薄味スープなので、あまり食欲がわかないときなどに口にしやすい食べ物という意味では、数食分ストックしておいても良いかもしれません。
カゴメ『野菜たっぷりきのこのスープ』の特徴&まとめ

2016.7.26 掲載twitter


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