非常食レポ:第85回
アルファ米パンの缶詰麺類とパスタおかず系汁物・スープおやつ・スイーツその他

超しっとりコッペパンを食べてみよう!

今回、試食する非常食は、LLF(ロングライフフーズ)のコッペパンです。

コッペパンLLFシリーズは、当食レポでも2品目ほど取りあげているので、関心のある方は、そちらの過去記事(食レポ67:白粥 / 食レポ78:肉じゃが)もご覧いただければと思いますが、最近、『超しっとりコッペパン』なる新商品が、同シリーズに仲間入りしたようです。

そこで、まだ口コミ(レビュー)数が少ない、このコッペパンをさっそく購入してみたので、いったいどんな味や食感がするのか、また、過去に紹介したことがある類似商品『フレッシュ・ファイブ・ブレッド』【食レポ12】のコッペと比較すると、大きな違いは見られるのか、チェックしてみたいと思います。




LLF『超しっとりコッペパン』とは?

現在、長期保存が可能なパンと言えば、缶詰に入ったパン(いわゆる、パン缶)が主流ですが、株式会社LLCが販売する備蓄食料・LLFシリーズの保存パンはアルミパウチを採用しています。

缶詰ではなく、あえてアルミパウチを用いる一番の利点は、災害時におけるゴミの軽減ですが、一方で、缶詰に比べると強度に問題があったり、積み重ねての保管がしにくいなどの欠点があるということも併せて押えておきたいところです。

そのため、アルミパウチ入りの備蓄食料は、どちらかというと、一度にまとめ買い(箱買いして積み重ね)して大量に保管しておくことができる企業や学校、各団体に適した非常食といえるかもしれません。

それでは、前置きはこのくらいにして、さっそくパッケージチェックからしていきましょう!
外装
紡錘形のコッペパンということもあり、その形状は一般的な円柱状のパン缶に比べると、厚み(約3cm)はそれほどでもありませんが、その分、長さ(約13cm×約27cm)があります。
外装2
ハサミなどの鋭利な刃物が手元になくても、素手で簡単に開封できるよう、サイドに切り込み(切り口)が入れてあるのはもちろん、袋の四隅はしっかりと面取り(← さりげない配慮ですが、角が尖っていると、薄いレジ袋などに入れて持ち運ぶ際、袋が切れてしまう恐れがある)されている点も評価したいところですが、賞味期限の文字が小さく分かりづらいのが少し気になるところです。

ちなみに、LLFの『超しっとりコッペパン』の賞味期限は常温で6年間となっていますが、実際、私の手元に届いた商品の日付を見ると、どうやらそれ以上(約6年6ヵ月:2016年5月~2022年11月)の保管が可能なようです。

いったいどういう仕組みになっているのかは謎ですが、缶詰よりもアルミパウチの方が密閉性が高く、長期保存が可能なのかもしれません。
基本情報
一方、パッケージ裏面には原材料や保存方法、栄養成分といった商品に関する基本情報が一通り記載されています。
コッペパン1
アルミパウチを開封して中身を取り出すと、コッペパンと酸化防止用の脱酸素剤が出てきました。

パンそのもののサイズは、約18cm(長さ)×約5cm(幅)と、コッペパンにしては小振りなので、大きな外装に入れている割には、意外と小さいという印象を受けてしまいます。






『超しっとりコッペパン』を食べてみた感想と評価

さらにコッペパンを拡大した画像がこちらになります。
コッペパン2
裏表ともに、全体的にこんがりと濃いきつね色でツヤもあります(フレッシュ・ファイブ・ブレッドは表面のツヤがない…)が、あまりふっくらとした印象はないため、フランスパンと言っても良さげな雰囲気を持っています。

実際に手に持ってみると、ネーミングどおり、表面はかなりしっとりとした手触りで、指が油脂でテカりますが、ギュッと圧縮したような硬さは『フレッシュ・ファイブ・ブレッド』とたいして違いはないように思われます。

ちなみに、香りについては、保存パン特有のニオイ(程度の差こそあれ、パン缶も同じようなニオイ(独特のアルコール臭(他にも混ざっているのだろうが…))を発するものは多い)が思いのほか強いため、ニオイに敏感な人やクセのあるニオイが苦手だという人が口にすると、少し抵抗があるかもしれません。

それでは、さっそくパンをカットして食べてみましょう!
断面図1
こちらはナイフを使ってカットしたコッペパンの断面図です。

どの部分をカットしても断面はほぼ変わらず、気泡が小さく、全体的に潰れているような印象を受けます。
断面図2
また、一見、断面がパサついているようにも見えますが、ひとくち食べてみると、そんなことは微塵も(といっては少し大げさですが…)感じさせず、しっとり感は中心部まで達しているようで、口の中の水分がもっていかれるという心配もあまりないため、私的には喉が渇いて仕方がないという衝動にかられることはありませんでした。

密度の濃いしっかりとした噛みごたえのあるパンという点では『フレッシュ・ファイブ・ブレッド』と大差ありませんが、食べやすさ(喉の通りやすさ)という点においては、LLFの『超しっとりコッペパン』に軍配が上がるのではないでしょうか。

しかし、いずれにせよ、ふっくらとした食感がウリのアキモトのソフトパンなどとは大きく異なる保存パンなので、ギュッとした硬い食感のパンは苦手だという人は避けた方が無難かもしれません。

一方、味の方はというと、一口噛めば、じわ~と甘みが口の中で広がっていくような、しっかりとした甘さを感じるため、トッピングなしでも十分いけますが、しつこくないシンプルな砂糖やブドウ糖の甘さなので、ジャムなどをのせても違和感なく食べられそうです。

◎『超しっとりコッペパン』を温めてみよう!

どんな環境下でも、開封すれば、すぐに食べられるのが保存パンの最大の持ち味なので、調理などは一切不要ですが、私の経験から言わせてもらうと、保存パンの中には温め直した方が美味しいと思える商品が少なくありません。

そこで、何事もなく賞味期限が間近に迫った保存パンが手元にある場合は、温めてから食べるのもおススメですが、『超しっとりコッペパン』も温め直すと美味しさが増すのか、電子レンジとオーブントースターを使って試してみました。

まずは、電子レンジでチンしたものから・・・
電子レンジ
カットしたコッペパンをラップに包み、軽くチン(500W20秒)してみたところ、予想どおりというべきか、しっとりさが増し、ふかっとした柔らかい弾力も出てきました。

そのため、常温とは異なるもっちり感が際立つしっとりとしたソフトパンに仕上がっています。

一方、オーブントースターを使って、表面にほどよい焦げ目が付くまで温め直してみたものがこちらです。
オーブントースター
焦げ目がついた分、香ばしさがアップしており、サクサクとした食感が際立つトーストに仕上がっています。

また、甘みも若干増したように思われ、常温よりも食べやすく感じました。

個人的には、この『超しっとりコッペパン』は、オーブントースターを使ってカリッとした食感を楽しむ食べ方がおススメですが、賞味期限の近づいた非常食を食べる際は、ぜひ、食べ方を色々とアレンジしてみてください。
完食
まとめ

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