非常食レポ:パックご飯top
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パックご飯を電子レンジ以外の調理方法で食べてみよう!

一昔前に比べれば、味は数段美味しくなったと言われるアルファ米ですが、実際、アルファ米を口にしたことがある方なら、おそらく炊飯器で炊いたご飯に比べると、まだまだ味は劣ると感じている人も多いはずです。

packgohan-wooke1非常時に贅沢は言ってられない!と言われてしまえばそれまでですが、やはり少しでも美味しいに越したことはありません。

とはいえ、電気やガスの供給がストップしてしまうような災害時に炊飯器を使ってでご飯を炊くのは難しい・・・でも、できれば苦手なアルファ米は避けたい!

そんな方に打ってつけのご飯が市販の〝パックご飯〟です。

そこで、レンジでチン以外の方法でパックご飯を美味しく調理することは可能なのか、実際に試してみたので、興味がある方は少し参考にして見てください。




パックご飯の調理方法:湯煎編

以前、パックご飯とアルファ米を食べ比べた記事【食レポ:17】を掲載したことがありますが、最近のパックご飯は、下手に自分で炊飯器を使って炊くよりも美味しく感じるものが少なくありません。

しかも、常温で半年~1年程度の保存がきくため、備蓄食として上手く活用したいところですが、パックご飯でネックになるのが調理方法です。

知ってのとおり、そのままでは硬すぎて食べることが難しく、加熱しない冷え切ったパックご飯は消化しにくいため、胃腸が弱い方は、場合によってはお腹を壊すことも…(つまり、加熱することで人の体内で消化できる成分に変わる))。

そのため、通常、パックご飯は電子レンジで温め直してから食べるのが一般的ですが、では、災害時に電子レンジが使えなくなってしまった場合は、どうすればいいのか・・・!?

食べるのをやめる!

災害時にわざわざ体調を崩す恐れのある食品を口にする行為はリスクが高すぎるため、それも選択肢のひとつですが、実は電子レンジ以外の方法でパックご飯を食べる手段はいくつかあります。

そのひとつが〝湯煎〟で加熱する調理方法です。

というわけで、まずは〝湯煎〟でパックご飯を調理してみた結果についてまとめておきます。
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今回の実験で食するパックご飯は、株式会社ウーケの『北アルプスの天然水仕立て ふんわりごはん 富山県産こしひかり(200g)』(半年前に賞味期限切れ)です。

また、賞味期限切れのレトルトカレーが手元にあったことから、今回はついでにレトルトカレーも湯煎で温め直し、カレーライスにして食べることにしました。
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ちなみに、私の手元にあるウーケのパックご飯には、湯煎での調理方法についてもラベルに記載がありました(商品によっては湯煎に関する記載がないものもありますが、最近のパックご飯は湯煎による加熱の目安が記載されているケースも多いかと…)。

では、実際に湯煎で調理してみたいと思いますが、パックご飯を湯煎で調理する場合は次の点に注意が必要です。
チェック沸騰したお湯を使う(温度が低いとご飯の硬さに影響する)!

チェック鍋にフタはしない(吹きこぼれなどのリスク回避)!

チェック電子レンジでの調理とは違って、絶対に調理前にフタを開けない!

チェックラベル面を上にして鍋に入れる!
上記注意事項を十分に理解してもらったうえで、さっそく調理開始です!
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沸騰した鍋にパックご飯を放り込み、200gの目安とされる15分間加熱し続けました(5分前にレトルトカレーも投入)。

加熱後のパックご飯がこちらになります。
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密封状態で加熱したために、パック内の水分が蒸発してフタがいくらが膨張していますが、それ以外は特にこれといって調理前と後とで大きな変化は見られません。

加熱後のパックご飯をお皿に盛りつけ、レトルトカレーをかければ、即席カレーライスの完成です!
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見た目は、極々普通のカレーライスですが、肝心の味はどうなのか・・・さっそく食べてみましょう!
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結論から先に言ってしまうと、やはり想像していた通りの普通のカレーライスに仕上がっています。

強いて気になる点を挙げるなら、レンジでチンしたパックご飯に比べると、やや水っぽく柔らかめの食感になっていたような気もしますが(加熱時間の目安となっていた15分よりも、1~2分短めにしても良かったかも…)、それでもアルファ米よりは格段に美味しく食べやすいカレーライスといえるでしょう。






パックご飯の調理方法:使い捨てカイロ、その他編

では、湯煎以外の方法で調理することはできるのか・・・!?

ズバリ、結論を言ってしまうと、フライパンを使って炒める・焼く・煮るなどの調理(もちろん、容器から出す)も可能で、パックご飯を使って炒めるアレンジ料理などを公式HPで紹介している食品メーカー(テーブルマーク、さとう食品など)もあります。

また、特殊な発熱剤の化学反応によって加熱処理する防災グッズ『モーリアンヒートパック:参考記事』を使って調理することも可能です。




ちなみに、ネット上では使い捨てカイロを使った裏技も紹介されているようですが、カイロを使った調理は鵜呑みにしない方がいいでしょう。
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せっかくなので、使い捨てカイロを用意して指示どおり実験してみましたが、とても食べられる状態にはなりませんでした。
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そもそも、現在、出回っている市販の使い捨てカイロは、高くても最高温度が70度前後までしか上がらず明らかに熱量不足です。

実際、カイロ(2個)を使ってパックご飯をサンドした上で、タオルやブランケットでぐるぐる巻きにして放置したものの、カイロの温度は一向に上昇せず、パックご飯は冷め切ったまま・・・(カイロの発熱には空気が必要)

さらに、ポケットでカイロをある程度発熱させた上で、再度実験してみましたが、時間とともに再びカイロの発熱効果が低下してしまい、熱量不足でパックご飯が食べられるほど温まることはありませんでした(さらに、お腹に入れて試してみるも、カイロの発熱効果は下がらなかったものの、やはり熱量不足で2時間経っても、とても食べられる状態の柔らかさにはならなかった…)。
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ちなみに、手元にあるウーケのパックご飯のラベルに目を通すと、電子レンジと湯煎以外での加熱はしないようにとの注意書きも見られるため、使い捨てカイロを使った調理方法は期待しない方が良さそうです。

というわけで、電子レンジ以外の方法でパックご飯を調理する方法をいくつか紹介してきましたが、電気やガスが使えなくなってしまった状況下では、基本的に調理器具やカセットコンロなどが手元にあることが条件となるため、パックご飯の他にも、調理器具などを必要としない手軽に食べられる備蓄食なども忘れずにいくつかストックしておいた方が無難なような気がします。
まとめ

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掲載日:2020.1.15twitter


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