非常食レポ:第55回
アルファ米パンの缶詰麺類とパスタおかず系汁物・スープおやつ・スイーツその他

レスキューフーズのつくねと野菜のスープを食べてみよう!

つくねと野菜のスープレスキューフーズの缶詰系長期保存食といえば、食レポ48で紹介した「鶏肉うま煮」が記憶に新しいところですが、あの缶詰は個人的には残念としか言いようのない評価の低い非常食でした。

※ 鶏肉うま煮の詳細については、食レポ48をご覧ください。

そこで、レスキューフーズのオカズ系の缶詰は、他の商品も同じようにあまりお勧めできないような非常食なのかどうかを確かめるべく、今回はつくねと野菜のスープを試食してみたいと思います。



レスキューフーズのつくねと野菜のスープとは?

レスキューフーズの「つくねと野菜のスープ」は、メーカー希望小売価格300円(税抜き)となっていますが、私はアウトレット品として販売されていたものを購入したので、少し安めの価格で入手(税込み:210円)しています。

非常食は稀に半値程度(モノによってはそれ以下)の価格で売りに出されることがあるので、そういう時が狙い目ですが、激安商品はたいてい訳あり品なので、その訳あり内容をしっかりとチェックすることが大切です。

※ 激安商品購入の際の注意点:品質に問題はないが傷や凹みがある、商品リニューアルに伴う在庫処分等の理由であれあば、それほど気にすることはありませんが、賞味期限が極端に短いアウトレット品は、よく考えてから購入しましょう!

それでは、まず「つくねと野菜のスープ」の容器からチェックしていきます。
缶詰容器とラベル
容器は角型のものを使用しており、同形状の缶詰であれば積み重ねて保管することが可能です(ただし、缶ブタに付いているプルトップの位置が異なる缶詰を重ねるとやや不安定になる)。

賞味期限は製造日から常温で3年6ヵ月となっており、この点は他のレスキューフーズシリーズの非常食と特に変わりません。

缶詰の側面には原材料や調理方法といった基本情報が記載されていますが、できれば栄養成分の情報も欲しいところです(参考までに、「つくねと野菜のスープ」の栄養成分表を載せておきます)。


1缶(175g)の標準成分値
また、総重量は約195g(内容量は175g)、缶ブタはイージーオープン缶なので、特に前もって缶切りを用意しておかなければならないといったこともありません。

容器については、ひと通りチェックし終えたので、さっそく開缶してみましょう。
開缶直後の内容物
ラベルの原材料名欄に〝醤油〟とあったので、スープはてっきり赤褐色系の色をしているものとばかり思っていましたが、フタを開けてみると、豚骨スープのようなやや白みがかった色をしています。

メインのオカズにするにはやや物足りない量ですが、具材はサイズも大きく、量もそこそこ入っているようです。

※ 具の内容:つくね(4つ)たけのこ(サイズ大が5つ程)人参(サイズ大が4つ程)しいたけ(6つ)玉ねぎ(不明)

また、一番気になった缶臭も特に気にならず、試食前ではありますが、味の方は「鶏肉うま煮」よりも期待できそうです。






つくねと野菜のスープを食べてみた感想と評価

それでは、さっそくいただいてみましょう!

缶詰容器に記載されていた「お召し上がり方」によると、缶のまま熱湯に入れて5~7分温めるか、モーリアンヒートパック【参考:実験記事】のような加熱処理グッズを使って温めてから食べるようにとの説明がありましたが、「つくねと野菜のスープ」は調理済み食品なので、温めることができない状況を想定して、とりあえず、常温のまま食べてみようと思います。

スープまずはスープから・・・

先にも触れましたが、ややミルクがかった半透明のサラッとしたスープに仕上がっています。

特に缶臭や鶏肉の臭みが気になるといったことはないので、臭いに関しては一安心ですが、一口飲んでみると、これがまたびっくりするくらい薄いっ!

チキンエキスやかつお節エキス、こんぶエキス、しおなどを使って味を調節しているようですが、塩気はほとんど感じられず、塩分や糖分量を制限されている病院食よりも薄いんじゃないかと思われるほどの味気なさ・・・

野菜や鶏肉の甘み、旨味がしっかりとスープに溶け込んでいるのであれば薄味でも構ませんが、特にそういうわけでもないので、単に薄いという表現しかしようがありません。

このスープは間違いなく、大量に汗をかいた後に欲せられるようなスープではないでしょう。

では、具材の方はどうか。
つくねと野菜
メインの鶏肉を使ったつくねの他に4種類の野菜が入っているとのことですが、スープに溶けてしまったのか玉ねぎだけは確認することができませんでした(かといって、スープに玉ねぎの甘さは感じられなかった…)。

そこで、玉ねぎ以外の具材について、簡単に感想をまとめておきます。

まず、タケノコですが、厚みはないもののサイズは中々のものです。

上記画像に載せたタケノコは約6cm×1.2cm角の大きさで、同サイズのものが4~5つほど入っていました。

スープ自体の味が薄いので、タケノコも薄味ですが、シャキシャキとした食感はよく、タケノコらしさが出ています。

しいたけは、幅5cm程のスライスしたものが4枚ほど入っており、クニュクニュッとしたしいたけ独特の食感が楽しめます(味はもちろん薄い…)。

一方、人参はというと、こちらもサイズはそこそこありますが、人参の甘みは感じられず、また食感の方もグシャグシャで、箸でつかむと煮崩れてしまうものが多く、お世辞にもおいしいとは言えません。

最後にメインの鶏つくねですが、2.5cm程のミートボールが4つ入っており、適度に弾力があり食感は中々のものでした。

とはいえ、やはり肝心の味の方が薄く、そのあまりの味の薄さに、やや鶏肉臭さが出てしまっていたのが残念です(スープの味付けがもう少し濃ければ、鶏肉臭さは気にならないと思われますが…)。


さて、正直、常温のまま1缶食べきるのは厳しかったので、残ったスープを電子レンジで温めてから食べてみることにしました。
温めたスープ
すると、常温のものよりも口当たりがよく食べやすくなっています(味の薄さはそれほど変わりませんが…)。

このレスキューフーズの「つくねと野菜のスープ」は、ラベルに記載されている食べ方にもあるように、どうやら始めから温めた方が美味しくいただけるようです。

しかし、災害時は必ずしも食品を温めてから食べることができる環境にあるとは限らないので、個人的には常温のままだと完食が厳しいと感じたこのスープは、わざわざ非常食として備蓄したいとまでは思わないというのが正直な感想です。
完食

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