液晶テレビ:転倒防止グッズ選びのポイント
薄型の液晶テレビは、多少の揺れには耐えられる設計がなされていますが、大きな揺れには耐えられません。
日本での観測史上最大のマグニチュード9.0を記録した東日本大震災以降、余震域外でも地震活動が活発化しているとも言われ、いつ何時、どの地域で大地震が起こるか分からない状況が、今後もしばらくは年単位で続きそうです。
数年前に比べると、液晶テレビの価格は大幅に値下がりしているので、思い切って大画面の大型液晶テレビに買い替える人も多いようですが、画面が大きければ大きいほど、転倒時の衝撃も増すため、最近は液晶テレビ用の転倒防止グッズなどの売れ行きもいいようです。
そこで、液晶テレビの転倒防止策を考える際、どのような点に気を付けたらよいのか…
まずは、その辺りのポイントについて軽くおさらいしておきましょう。
液晶テレビのようなAV機器は、できるだけ床に近い位置(高さ)に設置するのが理想的ですが、大抵の方は、床に直置きするよりも、テレビ台のような家具の上に置くケースが多いかと思われます。
その場合は、通常、液晶テレビとテレビ台とを固定してしまう方法で転倒防止策を行いますが、ひとくちに液晶テレビとテレビ台とを固定すると言っても、様々な種類の転倒防止グッズが販売されています。
そこで、転倒防止器具にはどのようなものがあるのか・・・
参考までに、ザックリとではありますが市販されている商品をタイプ別にまとめてみたので、下記の分類表をご覧ください。
ワイヤー
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ベルト |
液晶テレビの裏面にある固定用ねじ穴などを利用して、テレビとテレビ台とをワイヤー(またはベルト)で固定するタイプ。テレビ台に固定バー(ブロック)等を取り付けたり、ワイヤー処理などに若干手間はかかるが、紐などとは違って強度は高い。ただし、後方への転倒に対しては考慮されていないものも多い。 |
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ステー
(支柱) |
ワイヤータイプと同様、液晶テレビの裏面にある固定用ねじ穴などを利用して、テレビとテレビ台とを固定するタイプであるが、伸縮性のあるステー(支柱)を用いてテレビを固定するため、ワイヤーやベルトタイプの器具に比べてたるみが起こりにくく、後方への揺れに対しても、対応能力がある。 |
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ガムロック |
家財の吊り革をコンセプトに製品化された固定器具(基本は上部固定)。ネジを使わず、強粘着剤でテレビと壁面とを固定するため、取り付け(取り外し)は簡単。ただし、テレビの設置場所によっては使用できず、また、壁面の素材によっては、取り外しの際、壁紙がはがれることもある。 |
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マット
(シート) |
液晶テレビとテレビ台との接地面の汚れ(埃)を取り除いた後、マット保護フィルムをはがして底面に張り付け固定するタイプ。固定バーなどを取り付ける煩わしさがなく手軽だが、状況に応じては使用できなない(設置場所に凹凸があるなど)ケースもある。最近は、特殊粘着性のマット素材の製品も見られ、接着面のキズや剥がした後のべたつき感が軽減されていたり、繰り返し使用できる商品も発売されている。 |
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固定バンド |
液晶テレビを購入すると附属品としてセットになっていることも多い転倒防止器具。テレビ本機のスタンドとテレビ台を棒状の固定バンド(プラスチック製が多い)とねじを使って固定する。ワイヤータイプと同様、後方への転倒はあまり考慮されていない。 |
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スタンド |
専用スタンド(ラック)にテレビを固定することで転倒を防ぐタイプ。強度は高いが、テレビによっては取付けが出来ない(背面形状や端子の位置などが邪魔になる等)こともある。また、他の転倒防止器具に比べると価格は高い。 |
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※注:テレビの種類やテレビ台等によっては使用できないタイプもあるので要確認!
液晶テレビの転倒防止器具は、人のいる方向(つまり前方)に倒れないようにするものが主流ですが、製品によっては、後方転倒(落下)を考慮したものや、見栄えに配慮した商品もあるので、下調べをした上で、満足のいく器具を購入してみてはいかがでしょうか。
転倒防止用器具は、液晶テレビを購入すると、附属品として何かしらの部品(固定バンドタイプ)がセットになっているかと思われますが、通常は、液晶テレビとテレビ台とを固定する簡単な器具が多いようです。
もちろん、これらの器具を使用することで、一定の落下や転倒防止効果は得られますが、附属の器具では心もとないと感じた方は、液晶テレビの転倒防止を目的とした専用器具で補強するのも一法かと思われます。
そこで、市販の転倒防止グッズをいくつか紹介しておくので、液晶テレビの転倒防止策を検討している方は参考にしてみてください。
※ 市販の転倒防止器具に過度の期待は禁物ですが、身を守る防護策の一手段として検討してみる価値はありそうです。
豆知識:地震から液晶テレビを守るひと工夫
地震による揺れから液晶テレビの転倒・落下を防ぐには、市販の転倒防止器具を使用することである程度回避することは可能ですが、意外と見過ごしがちなのが次の2点です。
液晶テレビを設置するテレビ台の底面には移動しやすいキャスター付きラックを使用している方も多いかと思われますが、いくらテレビ固定しても、テレビ台のキャスターが固定されていなければ、フローリングの床ではテレビ台自体が走る凶器と化します。
そのため、キャスター付きのテレビ台は専用ストッパーなどで動かないよう、しっかりと固定しておきましょう。
液晶テレビの画面に物が当たる際の衝撃などから保護する製品が液晶保護パネルです。
液晶画面は、非常にデリケートな部分なだけに、自分の身だけではなく、高価なAV機器を守るためにも、専用の保護パネル等で予め保護策を講じておくのも悪くないかもしれません。