震災対策の知恵袋

震災対策グッズ:タタメット

震度5弱以上の揺れを感じると、建物の窓ガラスなどは割れて落下することがあります。

そのいい例が、2005年に発生した福岡県西方沖地震(最大震度6弱)や宮城県南部地震(最大震度6弱)です。

地震による被害※ 福岡県西方沖地震では、福岡市の繁華街にあるビルの窓ガラスが割れて落下し、その破片が路上に散乱しました。一方、宮城県南部地震では仙台市泉区にある複合健康施設内の温水プールの天井が落下し、多数の負傷者を出しています。

このように、激しい揺れに見舞われると、普段、考えられないようなものが頭上から落下してくることがあります。

そんなときに役立つ震災グッズが防災ヘルメットですが、非常食や飲料水ならまだしも、ヘルメットまで用意しているという家庭は少ないのではないでしょうか。

一般家庭で防災ヘルメットを用意しない理由はいくつか考えられますが、そのひとつは「かさばるから…」という点も挙げられるでしょう。

しかし、そんな問題点を解決したヘルメットが、東日本大震災以降、通販による注文が増えているようです。

そのヘルメットとは、ズバリ〝タタメット〟です。

そこで、タタメットとはどんなヘルメットで、どのような特徴が見られるのか・・・

通販で購入する前に押さえておきたいタタメットの基礎知識について少しまとめておきましょう。

タタメットの基礎知識

一般のヘルメット防災用ヘルメットといえば、右記のような半球状のものを想像する方が多いかと思いますが、このタイプのヘルメットは、保管や持ち運びのことを考えると、ちょっと邪魔になるといった問題点があります。

そこで、収納や携帯性を考慮しながら新たに開発したヘルメットが、(株)イエローの〝タタメット〟です。

このタタメットは、その名のとおり、折りたたみ式のヘルメットで、折りたたんだ状態の厚さは約35mmとなります。

そのため、非常にコンパクトに収納でき、カバンや非常用袋にしまってもかさばらず、邪魔になることがありません。
タタメットの特徴
また、タタメットはハンガーに掛けて吊るしておくこともできるため、収納や携帯性が非常に重視されている防災ヘルメットであることが分かります。

新タタメットなお、旧タタメットは、2013年5月に新製品の『タタメットBCP』が発売されたことにより、2014年3月末をもって生産終了となっています。

新タタメットは、従来の旧タタメットをさらに使いやすく進化させた製品のようで、開閉時の操作性アップをはじめ、コストダウンも図っており、より安価な価格で購入することができるようになりました。
タタメットの使用方法
タタメットは、折りたたみ式のヘルメットである以上、着用するには広げなければなりませんが、組み立て方は驚くほど簡単です。

使い方参考までに、旧タタメットのパーケッジに書かれている「ひろげ方」「たたみ方」を載せておきますが、タタメット本体にも取扱説明シールが貼られているので、おそらく迷うことはないかと思われます。

※ プレーンタイプのタタメットには、取扱説明シールは貼られていません。

ちなみに、旧タタメットのヘッドサイズは、53~63cmまでで、ヘッドバンドは前面にあるダイヤル式のサイズ調整用アジャスターでを回転させることで簡単に調節(被った状態でも調節可能!)することができる仕組みになっています。

一方、新タタメットの広げ方&たたみ方については、下記図のとおりです。

製品パッケージにも表示されていますが、開閉方法で特に迷うことはないと思われます。

新タタメットの使い方
タタメットの強度
耐久性防災用ヘルメットに国家の検定はありませんが、タタメットは厚生労働省の保護帽規格《飛来・落下物用》の型式検定に合格した製品として販売されています。

つまり、タタメットは、労働安全衛生法で定める危険な工事現場等で使用されている一般的な作業用ヘルメットと、ほぼ同性能(衝撃吸収性 / 耐貫通性)であるということが証明されているので、折りたたみ式のヘルメットとはいえ、スペックについては、とりあえず問題はなさそうです。
衝撃吸収性試験 あらかじめ高温、低温、浸漬処理をした保護帽を、ヘッドバンドが人頭模型に密着しない状態で装着し、5kgの半球形ストライカを、1mの高さから頂部に落下させたとき、人頭模型に伝わる衝撃荷重が4.90kN以下である。
耐貫通性試験 保護帽をヘッドバンドが人頭模型に密着しない状態で装着し、3kgの円錐形ストライカを1mの高さから保護帽の頂部を中心とする直径100mmの円周内に自由落下させても、円錐形ストライカの先端が人頭模型に接触しない。
参考:(株)イエローHPより


通販で購入できるタタメットの種類

(株)イエローが開発した製品タタメットは通販で購入することができますが、スタンダードタイプの他に、コスト面を重視したプレーンタイプ(頭部を保護する基本機能はスタンダードタイプと同じだが、反射シールや取扱説明シールがない)のタタメットも販売されています。

タタメットの種類※ 新タタメットのラインナップは1種類のみです(2014年6月現在)。

また、2008年に販売が開始されて従来のタタメットは、ヘッドサイズが《53~63cm》と、大人向けに販売された防災ヘルメットでしたが、現在は、ヘッドサイズが《47~60cm》の〝タタメットズキン〟が商品化されたため、保育園児から高校生の頭囲にも十分対応した防災ヘルメットが販売されているので、子供向けの防災ヘルメットを通販で購入する際は、こちらの製品を検討してみてはいかがでしょうか。

※ 2014年2月に発売開始したタタメットズキン2のヘッドサイズは47~62cm。

ちなみに、東京には(株)イエローが開発したヘルメットが展示してあるショールーム(中央区日本橋茅場町2-17-4-1F)があるので、タタメットを購入する前に実際に手に取って装着してみたいという方でお近くにお住まいの方は、一度訪れてみるのもよいかもしれません。
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