今回はバランスパワー6YEARSを食べてみたいと思います。
バランスパワーと言えば、通常タイプの商品に加え、ブロックタイプやソフトタイプといったシリーズも発売されている、そこそこ人気のある焼き菓子ですが、どれも賞味期限が半年〜1年程度と短く、非常食としてみると、やや頼りない感じがします。
ところが、今回試食するバランスパワー6YEARSは、ネーミングどおり、未開封であれば、製造から6年間保存できるのだそうです。
長期保存が可能になったという点は非常食として魅力的ですが、それと引き換えに味の方が落ちてしまっては元も子もありません。
そこで、今回は通常タイプのバランスパワーと6YEARSとを食べ比べながら、味や食感の違いについて検証してみたいと思います。
私が左手に持っているこちらの商品が、今回試食するバランスパワー6YEARSで、チョコチップ入りの全粒粉(2本×2袋)とココア味が(2本×2袋)入っています。
メーカー希望小売価格は300円程なので、通常タイプの商品に比べると、やや割高感はありますが、賞味期限の長さを考えれば、しばらくの間は買い換える必要がないので、備蓄用に購入するのであれば、安い買い物という見方はできそうです。
では、さっそくパッケージの方から少し見ていくことにしましょう。
特にこれといって斬新なデザインではありませんが、製造から6年間という長期保存可能な食品であることから、特に災害を意識した表記(災害時の安否情報などがやり取りできる災害用伝言ダイヤル(171)の利用方法についての説明や防災情報に関するQRコードなど)が目立ちます。
また、このバランスパワーのいいところは、1本当たりのエネルギーが50kcalと計算しやすい点です。
この点については、6YEARSも通常タイプも同じですが、摂取カロリーの計算がしやすいので、ダイエットをしている方にとっては、意外と有り難い気遣いといえるかもしれません(まあ、非常食とはまったく関係のない話ですが…)。
一方、通常タイプのバランスパワーについては、こちらの下記画像をご覧下さい。
今回、私が購入した商品は箱入りタイプの全粒粉(チョコチップ入り)ですが、原材料や表示順、エネルギー量を比較してみたところ、どちらも同じで、バランスパワー6YEARSと大きく異なるような点は特に見られませんでした。
では、なぜ6YEARSの方は、6年間という長期保存が可能なのか、一見、不思議に思えますが、それはどうやら脱酸素剤の有無が関係しているようです。
というのも、バランスパワー6YEARSの方には、密封状態のアルミ袋内に脱酸素剤を入れています。
また、パッケージ裏面の説明にもあるように、脱酸素剤の効果を高めるため、内袋には小さな穴が数か所開けてあります(箱入り商品には脱酸素剤はなく、また内袋にも穴は開いていない)。
つまり、バランスパワー6YEARSの方は、こうすることで焼き菓子の酸化を防ぎ、長期保存を可能にしているのでしょう。
したがって、6YEARSの方も、一旦、アルミ袋を開封してしまったら、その時点で通常タイプのものと同じ賞味期限になってしまうはずです(内袋に穴が開けてある分、むしろ、早く食べなければならないかも…)。
通常タイプのものと6YEARSとでは、まさにこの点において大きない違いが見られます。
では、さっそく長期保存タイプと通常タイプのものを食べ比べてみましょう。
まずは、バランスパワー6YEARSの方から・・・
全粒粉の内袋を破ると、出てきたのは2本の焼き菓子です。
カロリーメイトを一回り(2回り?)ほど小さくしたバー状のクッキーで、カロリーメイトに比べるとゴツコツした印象を受けますが、小さいながらも、チョコチップが随所に練りこんであることが分かります。
ちなみに、表面の質感は白っぽく粉をふいたような乾燥肌で、口の中の水分がもってかれそうなマット感がありますが、果たして味の方はどうなのか、とにかくひと口食べてみましょう。
――― 見た目ほどパサついておらず、控えめながらしっとり感もあります。
また、適度なザクザク感とチョコチップのカリッカリ感が楽しめるので、個人的には癖になりそうな食感です。
一方、味の方は全粒粉が発する独特の風味と香ばしさ、そしてバターの風味が口の中に広がり、これは意外とイケます!
では、ココア味の方はどうか?
こちらもチョコチップが適度に練り込まれていますが、ココア味だけに、全粒粉とはまた少し違った重厚感のあるチョコレート色をしています。
さっそく、ひと口食べてみると、こちらのクッキーは子供向けの甘さではなく、どちらかというと大人向けに作られたようなビター感のある甘さに仕上がっているようです。
また、全粒粉に比べると、ココア味の方はしっとり感が強いので、ザクザク感はほとんどありませんが、これはこれでおいしいしっとりめのクッキーを味わうことができます。
カロリーメイトのようなこの手の栄養補助食品(焼き菓子)は、個人的にはあまり好きではないので、これまで好んで食べることはありませんでしたが、こうして食べてみると、バランスパワーに関しては、市販のクッキーと比較しても、引けを取らない味と触感が楽しめるようです。
むしろ、私的には食感(ザクザク、カリカリ感)に関しては、市販のメジャーなクッキーよりも、全粒粉の方が癖になるおいしさに思えました。
次に通常タイプのバランスパワーと比較した場合、味や食感が違うのか、食べ比べてみたいと思います。
なお、味が異なると食べ比べが難しいので、今回は箱入りの方も全粒粉(チョコチップ入り)を購入しています。
では、さっそく比較してみましょう。
通常タイプのバランスパワーは箱入りなので、箱裏のミシン目に沿ってペリペリッと剥がして開封すると、出てきた内袋のデザインは、6YEARSと同じようです。
強いて違いを挙げるとするならば、保存用という印刷がしてあるかないかと、先にも説明したように穴の有無です。
それぞれのバーを並べてみたところ、はっきりいって見分けはつきません。
まあ、原材料が一緒(内容と表示順)なので、当然と言えば当然かもしれませんが・・・
ということは、やはり味や食感も同じなのか !? と思いながら両方のバーを順番にかじってみたところ、なんと違いがありました!
味の方に関しては正直よくわかりませんでしたが、食感には明らかに違いが!
それは、通常タイプの方が、よりザクザク感が強く感じられたということです。
気のせいかと思い、何度か交互に食べてみましたが、やはり通常タイプのバランスパワーの方が6YEARSよろも明らかにザクザク感の主張があります。
しかし、この点については、双方の製品の製造日がわからないので、もしかしたら製造日の違いや販売店の保存状況による違いが食感に影響をもたらしたということも考えられなくはないので、必ずしも食感が違う商品であると断言はできません。
ただ、今回食べ比べた限りでは、バランスパワー6YEARSと通常タイプとでは食感に違いがあったとだけ報告しておきましょう。
最後に、このバランスパワー6YEARSは、味に関しては本当に問題ないおいしいクッキーなのですが、非常食としての評価となると1つ気になる点もあります。
それは、決して腹持ちのよい食べ物とは言えない点です。
したがって、バランスパワーは、あくまで小腹がすいた時の一時的なおやつ程度の役割にしかならないと思われます。
また、バランスパワー6YEARSは価格が高いので、日頃からよく食べているような人は、わざわざ割高感のある6YEARSを買うよりも、通常タイプの袋入りを多めに購入して、食べたら買い足すローリングストック法をお勧めします。