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体験レポ6|電池アダプター編

電池アダプターを使ってみよう!entrance

あなたは電池アダプター≠ニいう商品をご存知でしょうか?

知らないという方のために説明すると、サイズの小さな電池を専用の容器に嵌め込むことで、より大きなサイズの電池を必要とする家電製品の代用品として使うことができるアイディアグッズのことです。

家電製品

まだ記憶に新しい東日本大震災では、被害の大きかった東北地方はもちろん、関東地方でも深刻な物資不足に陥りましたが、乾電池も店頭から消えた商品のひとつであり、なかなか手に入らず不安な思いを経験したという方も多いのではないでしょうか。

そんなとき、電池アダプターを持っていれば、サイズの異なる電池で代用することができるわけですが、商品によっては、いくつか問題点(欠点)もみられるようです。

そこで、今回の体験レポでは電池アダプターを実際に使用し、防災グッズとして本当に役立つ商品なのかどうか判断してみたいと思います。


電池アダプターとは?

電池アダプター(あるいは、電池スペーサー)と呼ばれる便利グッズが、いつ頃から店頭に並ぶようになったのかは未調査ですが、東日本大震災で注目されるようになった商品であることは確かで、現在は複数のメーカーからタイプの異なる商品が販売されています。

電池アダプター各種

市販の電池アダプターは、単3電池を単1電池の代わりに使用するものが主流ですが、中には単4電池を単3電池に変換したり、あるいは、単3電池を単2電池として使うことのできるアダプターも販売されているので、どのタイプの商品を購入するかは、あなたが持っている家電製品の乾電池サイズに応じて選択するようにしてください。

それでは、さっそく電池アダプターを実際に使ってみたいと思いますが、今回は体験レポ用にメーカーの異なる2種類の商品を用意してみました。
使用電池:単3電池1個タイプ
近隣のホームセンターで購入したカインズオリジナルの電池アダプターが、こちらの商品(購入当時:198円)です。

変換アダプター1

発売元は、主にカメラや双眼鏡などの光学製品の製造や販売、輸入を手がける潟Pンコーという日本企業で、パッケージを見ると『変換アダプター』とありますが、商品名が違うだけで、一般的に電池アダプター(スペーサー)と呼ばれる商品と何ら変わりありません。

ちなみに、当商品に限らず、電池アダプターは2個セットで販売するものも珍しくはないので、買ったはいいが2個では足りなかったということがないよう少し余裕をもって多めに常備しておくことをお勧めします(大型の懐中電灯やランタンなどは、単1電池が4本程度必要になることも…)。

一方、パッケージ裏面には使用方法と使用上の注意点について書かれているので、電池アダプターを初めて使うような方は、必ず目を通しておきましょう!

※注:電池アダプターの誤った使い方は液漏れや破裂の恐れがあり危険です。特に性能の異なる電池や新旧電池を一緒に使用するのは危ないので十分注意してください。

パッケージから取り出した電池アダプターがこちらになります。

アダプターの外観

カインズオリジナル商品は、底から電池を押し込むタイプのアダプターなので、セットの仕方は極めて単純、かつ、簡単な構造になっています。

セット方法

単3電池の取付け方については、あまりに簡単なので、コツもなければ説明するまでもありませんが、強いて注意点を挙げるなら、電池のプラス面とマイナス面を間違えて逆に取り付けてしまわないよう気を付けてください。

実験1

それでは、単3電池を嵌め込んだ電池アダプターは本当に使えるのか、さっそく懐中電灯(単1×2個)に挿入して試してみたいと思います。

実験2

ご覧のとおり、しっかりと点灯しています。

市販の電池アダプターを使うことで、単3電池さえ手元にあれば、単1電池がなくても問題なく使えることがこれでわかりました。

実験3

また、単3電池2本分のパワーしかないにもかかわらず、ライトの明かりも、思いのほか明るく、単1電池使用時の明るさと比較しても、遜色ないように感じられました(ただし、単1電池に比べれば、持続時間は短くなると思われます…)。
使用電池:単3電池1〜3個タイプ
大阪のプラスチックメーカー、旭電機化成鰍ェ自社ブランド商品として販売している電池アダプターがこちらになります。

電池アダプター1

先に紹介した潟Pンコーの商品よりも価格は高め(2個セットで300〜600円程度)ですが、単3電池を最大3個まで収納できるアダプターなので、収納電池を増やすことで、より電池が長持ちするという利点があります。

また、充電池が使用できるという点も特徴のひとつといえるでしょう。

パッケージに記載されている注意事項については、基本、どのメーカーの電池アダプターもほぼ同じような内容が書かれていますが、使い方に関しては、先ほど紹介した商品とは少し異なるようです。

というわけで、パッケージを開封し、アダプターを手に取ってみました。

アダプター容器

ご覧のとおり、こちらの商品は電池を底から押し込むタイプではなく、プラスチック容器をパカッと開けて、側面から差し込むタイプになっています。

取り付け方

こちらの商品も電池の取付け方についての説明は特に必要なさそうですが、電池の方向が逆向きにならないよう、バネのある方にマイナス面が来るように差し込みます。

ちなみに、当商品は必ずしも単3電池3個収納しなければ使用できない!というわけではなく、上記画像のように1個(又は2個でもOK)だけセットして使用することも可能です。

実験4

先ほどと同様、懐中電灯に挿入してスイッチを入れてみましたが、こちらも問題なく点灯しています。

ちなみに、アダプターに収納する電池の数を変えると明るさに違いがみられるかどうかも確認してみましたが、やはり電池3個収納したアダプターを2個使った方が全体的に明るさの強度が増しているように思われます。

とはいえ、収納電池1個でも十分暗闇での活動で支障をきたさない程度の明るさは確保されているので、状況に応じてアダプターに収納する電池の数を変えれば特に問題はなさそうです。

矢印

まとめ:電池アダプターを使用してみた感想と問題点

製造メーカーの異なる2種類の電池アダプターを実際に使用してみましたが、いくつか問題点は見られるものの、緊急時に役立つ防災グッズとして重宝される商品であるということは間違いありません。

身の回りにある家電製品の多くは、たいてい単3電池か単4電池を使用するタイプの製品が多いため、一般家庭ではめったに使うことのない単1電池や単2電池をわざわざ多めに備蓄しているという方は少ないはずです。



そんなときに、電池アダプターがあれば、サイズの異なるより大きな電池として代用することが出来るため、災害時には乾電池の品切れが起こってしまうリスクが高いことを考慮すると、価格の手ごろな電池アダプターは各家庭の備蓄品としていくつかストックしておくというのも悪くはなさそうです。

しかし、市販の電池アダプターを使用してみて、いくつか気になった点もありました。

特にお手持ちの家電製品の構造によっては、接触面(あるいはサイズ)の不具合により使用できないという点は見逃せません。

問題点1

実は先ほどの実験で懐中電灯が一発点灯したのは確かですが、潟Pンコーの電池アダプターは、特にマイナス極の面積が狭いため、入れ方によっては、懐中電灯の底に設置されたバネ【参考:上記画像】にうまく接触せず、点灯しないこともあったからです(また、アダプターは市販の電池とは微妙にサイズが異なるので、家電製品によっては電池スペースにうまく嵌まらないことも…)。

問題点2

他にも、旭電機化成鰍フ電池アダプターは取付けは簡単ですが、一度セットした電池が取り出しにくい【参考:上記画像】ということも分かりました。

使用方法を読むと、電池が取り出しにくい場合は丸穴から押すようにとの説明もありましたが、指が太い方だと思うように押すことができず、手こずります。

潟Pンコー 旭電機化成
利点 ・非常にシンプルな構造で使い方が簡単!

・電池の取り外しが楽!
・1個当たり価格が安い!
・収納できる電池数が多く、単体使用のアダプターよりも長持ち!

・プラス極、マイナス極の面積が広く、接触不良による不具合が起こりにくい!

・充電池も使用可能!
欠点 ・家電製品の構造によっては接触面(あるいはサイズ)の不具合により使用できない!
・プラスチック容器が薄く作りが華奢なため、破損の恐れがある!

・容器にセットした電池が取り出しにくい!
・価格が少し高い!

このように、いくつか問題点も見られるので、電池アダプターを防災グッズリストに加えようと考えている方は、お手持ちの家電製品に使用できるか、必ず確認した上で備蓄することが大切です(いざという時に使えなければ、結局、意味がない…)

実験5

最後に追加実験として、単1電池4個使用のランタン懐中電灯も手元にあったため、電池アダプターを挿入して実験してみましたが、こちらも、とりあえず問題なく使用することが出来ました。