今回、試食する非常食は杉田エースのイザメシです。
同シリーズは2ヵ月ほど前にまとめ買いしたということもあり、最近、取りあげる率がやけに高い保存食ですが、5品目となる今回は、おかず系の中から家庭料理でお馴染みの肉じゃが≠ノスポットを当ててみたいと思います。
※ 当食レポで紹介済みのイザメシ:ぶり大根、しっかりおでん、きのこと鶏の玄米スープご飯、チーズマフィンの4品。
「イザメシ」シリーズの長期保存食に関心があるという方の参考になれば幸いです。
どんな時でも食事はいつもと同じものを!をコンセプトに、2014年9月に販売を開始した杉田エースの長期保存食が「 IZAMESHI(イザメシ)」です。
イザメシはごはん≠はじめ、丼や麺、パン、おかず、お菓子といったバラエティに富んだメニューが揃っており、現在は約40種類の商品が販売されていますが、今回はご飯のお供に良さげな『ごろごろ肉じゃが』(税込:410円)をチョイスしてみました。
というわけで、さっそくパッケージチェックからしていきましょう!
約16cm四方の容器は底広タイプのスタンドパック式で、尾西食品やサタケなどが採用しているアルファ米商品のパッケージとほぼ同サイズとなっており、賞味期限は製造から3年です。
※補足:イザメシはシリーズによって保存期間が3〜5年(一部商品を除く)に分かれるため、賞味期限を重視する方は要注意!
『ごろごろ肉じゃが』は既に調理済みのレトルトパウチ食品なので、アルファ米などに比べるとズシリとした重み(総重量:211g)があり、非常持ち出し袋に入れて持ち歩くような携帯食にはあまり向いていないかもしれません。
パッケージ裏面には、原材料名をはじめ、内容量、保存方法、栄養成分表、アレルギー物質など、商品に関する基本情報や注意事項が記載されています。
また、食べ方に関する説明もあり、湯煎や電子レンジで温め直す手順も紹介されていますが、常温のまま食べても問題ないようです。
というわけで、火や電気が使えない状況を想定して、常温のまま食べてみたいと思いますが、切り口に沿って封を開けてみると、袋の内側に何やら白い塊が・・・!
おそらく牛肉の脂が分離した付着物と考えられますが、思いのほかべったりとへばりついており、見た目があまりよろしくなかったため、あらかじめ用意しておいた器の方に移し替えてみました。
※ 杉田エースの長期保存食「イザメシ」は、クラブエスタのオンラインショップで販売
イザメシ・オリジナルシリーズのごろごろ肉じゃが(常温)≠ェこちらになります。
開封直後は牛肉の脂に少なからず抵抗がありましたが、こうして器に移し替えてみると、分離した脂の塊はそれほど気になりません。
また、サイズの大きなじゃがいがいくつも入っておりごろごろ≠ニいうネーミングの期待を裏切らない仕上がりもgood!
欲を言えば、もう少し汁気を残して欲しいところですが、以前、紹介したロングライフフーズの肉じゃが【食レポ78】に比べるとボリュームや華やかさがあり、個人的には理想的なおふくろの味と呼べるような肉じゃがといった印象を受けます。
では、肝心の味の方はどうなのか・・・
ごろごろ肉じゃがに入っていた6種類の具材(牛肉、じゃがいも、人参、コンニャク、玉ねぎ、グリンピース)と煮汁についての感想を簡単にまとめておきます。
【煮汁】牛肉から染み出た白っぽい油の塊が点々と確認できますが、塊が口に残るようなことはなく、ギトギトした脂っぽさも感じられません。汁自体は薄味で、個人的にはもう少ししっかりとした甘みのある濃いめの味付けでも良さそうな印象を受けますが、さっぱりとした甘さ控えめの薄めの味付けが好きな方には良さそう。
【牛肉】脂身の多いこま切れ肉を使っているようで、正直、牛肉に関しては存在感が薄く食べごたえもなければ、お世辞にも美味しいといえる牛肉ではありませんでした。また、やや臭みも感じられ、その匂いが煮汁に染み出てしまっていたのも残念なところ(ただ、匂い自体は強くないため、慣れるとあまり気にならない)!
【じゃがいも】一口大サイズの乱切りじゃがいもがゴロゴロ入っており、レトルトにしてはホクホクとした食感が楽しめ、味が中心部まで味が染みている点も◎!
【人参】じゃがいも同様、乱切りカットされた大きめサイズの人参が入っている点は好印象ですが、歯ごたえのないグズグズとした柔らかめの食感は、他のレトルト食品の人参と大差ありません。
【コンニャク】どうせならコンニャクも乱切りカットしたものを使って欲しかったところですが、味や食感に関しては可もなく不可もなく、いい意味で普通のコンニャク。
【グリンピース】4〜5粒ほど入っており、食感は柔らかめ。彩りという点でないよりもあった方が良いと感じられた具材。
【玉ねぎ】あめ色に炒められた玉ねぎは、存在感こそ控えめで目立ちませんが、ほんのりと甘く柔らかめの食感も◎!
イザメシの『ごろごろ肉じゃが』は、見た目の脂身さえ気にならなければ、常温のままでも普通に食べることができますが、温め直したら味は変化するのか、せっかくなので、あえて残しておいた肉じゃがをレンジでチンして温め直してみました。
結論から言ってしまうと、常温で食べるよりも温め直した方がはるかに美味しい!
ご覧のように汁に含まれる脂身がすっかり溶け、肉じゃが全体の照りが良くなり、食欲をそそる見た目に変化しています。
もちろん、食感や味に関してはガラッと変わることはありません(むしろ、牛肉は心なし身が締まったかも…)が、温めた方がじゃがいもや人参の喉の通りも良く、食べやすくなっていたのは確かです。
脂身の多い食材を使っている保存食は、常温のままで食べるとどうしても分離した脂の塊が気になってしまうところですが、イザメシの『ゴロゴロ肉じゃが』に関しては、脂のくどさやギトギト感が口に残るようなことはないため、災害時に食べるご飯のお供として食べるオカズ系非常食としては、それほど悪くない一品かもしれません(ロングライフフーズの肉じゃがよりもコスパが良く、個人的には美味しく感じられた)。
じゃがいもと人参のサイズがどれも大きく食べごたえがある! こま切れ肉の牛肉は脂身が多く、あまり美味しくはない… 煮汁の味付けが薄く、塩気や甘さが少し物足りない(肉の臭みも少々)… 常温でも抵抗なく食べられるが、温め直した方が美味しい! 賞味期限が3年と、やや中途半端… |