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食レポ26|カゴメ野菜ジュース:野菜一日これ一本編

カゴメ:野菜一日これ一本を飲んでみよう!entrance

今回はカゴメの野菜ジュース『野菜一日これ一本』を飲んでみたいと思います。



非常食に、なぜ野菜ジュース?と疑問を持たれた方もいるかもしれませんが、これにはちゃんとした理由があります。

被災直後の食事は、とにかく体力を維持できるような食料が求められるため、アルファ米や缶詰類の非常食が手に入れば御の字ですが、炭水化物中心の主食ばかり食べ続けていると、どうしても栄養が偏り、体調を崩しやすくなります。

そのため、避難生活が長引くようだと、食事の栄養バランスを考える必要がでてきますが、被災時に新鮮な野菜が手に入るとは限らないため、野菜不足をどうやって補うかが問題になってきます。

そこで、不足しがちな野菜の栄養を手軽に摂取することができる商品として、野菜ジュースが注目されるようになりました。

また、東日本大震災では、避難所で配給された食料の中で、野菜ジュースを喜んで受け取ってくれた人が多かったことから、カゴメは、この経験を踏まえ、自社の缶入り野菜飲料『野菜一日これ一本』の賞味期限を2年から3年へと延長することで、災害時における被災食としての価値を高めています。

※補足:伊藤園は、2011年9月15日以降の生産分より『充実野菜』などの缶入り野菜飲料の賞味期限を1年から2年に延長。

野菜ジュースは、あくまで補助的な役割が求められる食品に過ぎないので、絶対に備蓄しておかなければならないようなものではありませんが、今回の商品リニューアルを機会に賞味期限が長め(2〜3年)に設定されている野菜飲料をストックしておくのもよさそうです。

というわけで、今回は賞味期限が最も長いカゴメの『野菜一日これ一本』を飲んでみたいと思います。

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カゴメ:野菜一日これ一本とは?

男性とは違って、美容や健康意識の高い女性の間では、野菜ジュースを飲むのが習慣になっているという人も多いはずです。

特にカゴメの『野菜一日これ一本』は、数ある野菜飲料の中でも人気のある商品なので、どんな味なのかは説明されなくても十分知っているという人もいるはずです。

そのため、今回の食レポは野菜ジュースを飲む習慣がない方、あるいは、野菜ジュースはよく飲むけど、カゴメの『野菜一日これ一本』は飲んだことがないという方が対象なので、既に飲んだことがあるという人は読み飛ばしてもらって結構です。

さて、今回はこちらの缶入り野菜飲料『野菜一日これ一本』(190ml)を飲んでみるわけですが、商品のリニューアルにより、現在の賞味期限は従来品よりも1年ほど長い、常温で3年間(実際の賞味期限は製造日から3年6ヵ月ですが、流通過程による経過を見込んで3年としているようです)となっています。

野菜一日これ一本

では、さっそく飲んでみましょう!といきたいところですが、せっかくなので、パック入り(200ml)の『野菜一日これ一本』と賞味期限の延長をいち早く行った伊藤園の缶入り野菜飲料『充実野菜 緑黄色野菜ミックス』も用意したので、3点を飲み比べてみたいと思います。

カゴメと伊藤園の野菜ジュース

まず、カゴメの『野菜一日これ一本』パック入り(賞味期限は約9ヵ月)を用意した理由ですが、これは内容物は同じでも、缶入りとパック入りとでは味を含め何か違いがあるのか、その点を比較してみたかったというのが一番の理由です。

そこで、双方のラベルを比較してみたところ、次のような点に違いが見られました。

チェック使用されている30品目の野菜の原材料は同じだが、原材料名を見ると、赤ピーマンとケールの順序が異なるので、2野菜の重量割合に違いがある。【 原材料名の表示方法(順序など)は決められており、重量順に記載しなければならない】

チェック内容量が10g異なるので、栄養成分表示の数値が異なるのは仕方ないが、注目すべき点が2ヵ所ほどあった。

@ 食物繊維の量 … パック入りの方が食物繊維量が少ない。ストローで飲みやすくするための工夫?

A ポリフェノールの有無 … 缶入り飲料にはポリフェノールに関する記載がない。

注意して見なければ見落としてしまうような小さな違いではありますが、カゴメ『野菜一日これ一本』のパック入りと缶入りとでは、このような違いがみられます。

ラベルの比較

次に、伊藤園の『充実野菜 緑黄色野菜ミックス』を選んだ点ですが、こちらはカゴメ同様、賞味期限の延長(といっても、カゴメよりは短く2年間)をいち早く発表(2011年9月)した点と、伊藤園の野菜飲料もロングセラーのヒット商品なので、飲み比べてみたかったためです。



※ ちなみに、伊藤園にも、カゴメの『野菜一日これ一本』と同様、30種類の野菜を使用した『一日分の野菜』があります。

こちらの野菜飲料は20種類の野菜の他に5種類の果物が使用されており、野菜汁50%、果汁50%の割合で配合されているのが特徴です。

ラベルの比較2

次に、それぞれの野菜飲料をコップに注いでみました。

内容物の比較

上記画像を見ると、カゴメの『野菜一日これ一本』は赤みの強いトマトジュース系の色をしていますが、伊藤園の『充実野菜 緑黄色野菜ミックス』は、人参を思わせるオレンジ色の液体であることがよく分かります。

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カゴメ:野菜一日これ一本を飲んでみた感想と評価

では、さっそく3点の野菜ジュースを飲み比べてみたいと思います。

まずは、カゴメの『野菜一日これ一本』缶入りから・・・

コップに注ぐときにも感じたことですが、サラッとした液体というよりは、ややとろみを感じさせるトロッとした液体です。

この野菜ジュースは赤みの強い液体なので、一見、トマトジュースにも見えます。

缶ラベルの原材料名を見ると、30種類の野菜の中ではトマトを一番使っているようなので、トマトジュースをベースとした野菜ジュースに仕上がっているのは間違いなさそうです。

野菜一日これ一本の味

では、さっそく飲んでみましょう。

―――― 砂糖のような不自然な甘さやフルーツの甘さではなく、野菜の自然な甘さがほのかにあり、トマトジュースよりも飲みやすい感じはしますが、トマトの香りや味の主張は強いので、トマトジュースが大の苦手だという方には、飲みやすいとは言っても、やはり抵抗があるかもしれません。

また、コップを口に近づけると、野菜臭さや鉄臭さを感じるので、この辺は好き嫌いが分かれるところなのではないでしょうか。

缶飲料とパック飲料の比較

しかし、サラッとした液体ではなく、ややとろみのある液体で繊維感もあるので、野菜を食べている満足感が得られる飲みごたえるある野菜ジュースであることは確かです。

次に賞味期限の短い(約9ヵ月)パック入りの『野菜一日これ一本』を飲んでみましたが、私の舌では、その味の違いについてはよくわからなかったため、同じもののように思えました。

つまり、私にとっては、カゴメの『野菜一日これ一本』は、缶入りもパック入りも、どちらも味の変わらない野菜ジュースに思えるので、長期保存可能な缶入り野菜飲料を備蓄したとしても、パック入りと同じような味が楽しめるということになりそうです。
伊藤園の『充実野菜』を飲んでみた感想
次に、伊藤園の『充実野菜 緑黄色野菜ミックス』を飲んでみましょう。

こちらは、カゴメの『野菜一日これ一本』とは違って、サラッとした澄んだオレンジ色の液体で、人参ベースの野菜ジュースであることがわかります。

充実野菜の味

では、さっそく試飲してみましょう。

―――――― 人参ベースの野菜の甘みや酸味がありますが、どちらかというとフルーツ(特にリンゴ)の甘みや酸味を感じさせるあっさりめのジュースです(後味もいい!)。

充実野菜緑黄色野菜ミックス

先に飲んだカゴメの野菜ジュースのような鉄臭さや野菜臭さが少ない分、癖がなく、後味もサッパリとしているので、非常に飲みやすいジュースに仕上がっており、190mlという量では物足りなさを感じるほどです。

フルーツジュース感覚で飲めるので、子供にも飲みやすいのではないでしょうか。

個人的にはトマトが嫌いなわけではありませんが(むしろ、好きな方)、野菜ジュースに飲み慣れていない私としては、独特の鉄臭さが鼻につくカゴメの純野菜ジュース『野菜一日これ一本』よりも、さっぱりとしたフルーツ感を感じさせてくれる伊藤園の『充実野菜 緑黄色野菜ミックス』の方が美味しく感じられました。

食物繊維の比較

また、トマトを使用していない野菜ジュースなので、トマトが苦手な方には、断然、こちらの野菜飲料の方をお勧めします。

しかし、野菜感を感じさせるジュースとしては、やはりカゴメの『野菜一日これ一本』には及ばないので、野菜を重視するのか、それともさっぱりとした飲みやすさを求めているのか・・・?

その点をどう判断するかが野菜ジュース選びの選択基準になってきそうです。

完飲

いずれにせよ、カロリーの少ない野菜ジュースは主食にはなりませんが、栄養バランスを考えたり、食欲がないときにも摂取しやすいといった利点があるので、状況によっては重宝される食品といえるでしょう。

大手メーカーが缶入り野菜飲料の賞味期限を見直し、飲み慣れている野菜ジュースが長期保存できるようになった今、栄養バランスを重視するような人は、非常食に野菜ジュースを加えてみてはいかがでしょうか。