今回、取りあげる非常食はお粥です。
長期保存可能なお粥は、ざっくりザックリ分けると、水や湯で戻す乾燥米飯(いわゆる、アルファ米)と調理済みのお粥を容器に入れて密封・殺菌するレトルトパウチや缶詰商品に分かれますが、今回は後者に属するタイプのおかゆ缶を試食してみたいと思います。
ちなみに、お粥の缶詰に関しては、過去に『こまちがゆ【食レポ77】』を紹介したことがあるので、おかゆ缶の備蓄を検討されている方は、もし、よろしければそちらの記事も参考にしてみてください。
缶詰タイプの『コシヒカリがゆ』を製造販売しているのは、新潟県五泉市にあるヒカリ食品という株式会社です。
同社は、1988年(昭和63年)創業の食品メーカーで、主にお粥や煮豆を使った加工食品を缶詰やレトルトパウチ食品として販売しています。
潟qカリ食品の詳細については、公式サイトやオンラインショップでご確認ください。
では、さっそく本題に入りましょう!
まずは、容器チェックから・・・
こちらが『コシヒカリがゆ』の缶詰になりますが、容器自体は一般的なパン缶(パンの缶詰)に比べると、一回りほどサイズは小さく(高さ:10cm|直径:6.7cm)なっています。
容器は白を基調としたバックにコシヒカリがゆ≠フ赤文字が映えるシンプルなデザインで、一切の無駄がありません。
この手の食品は備蓄目的で購入する人も多いので、下手にごちゃごちゃした商品名が分かりにくいデザインよりも、スッキリしていて好感が持てますが、人によっては栄養成分表くらいは記載しておいて欲しいという方もいるかもしれません。
※公式サイト参考:『コシヒカリがゆ』100gあたりの栄養成分(エネルギー:43kcal / タンパク質:0.7g / 脂質:0.1g / 炭水化物:9.8g
/ ナトリウム:2mg / 食塩相当量:0.01g未満)
容器はイージーオープン缶なので、缶切りがなくても心配いりませんが、アルファ米とは違い、ズシリとした重さ(総重量:359g)があります。
そのため、携帯には不向きの非常食といえるでしょう(水分を含んだ調理済みの食品なので、仕方がないことですが…)。
また、缶底には賞味期限が記載されており、『コシヒカリがゆ』は製造日から常温で約3年間の保存が可能ですが、ヒカリ食品は、製造日から5年半の長期保存可能なレトルトパウチタイプのお粥も販売しているので、より長期間の保存ができるお粥を探している方は、こちらの商品を検討してみてはいかがでしょうか。
ところで、画像をみると、容器の一部に凹みが見られますが、商品が私の手元に届いた時には既にあった凹みなので、おそらく配送時(あるいは販売店での保管)に問題があったと思われます。
しかし、ちょっとやそっとの衝撃では凹まない程度の硬さはあるので、パン缶よりも優れた強度は持っているように感じます。
『コシヒカリがゆ』は缶切り不要のイージーオープン缶ですが、実際、開けてみるとフタは思いのほか固く、パン缶などに比べると力が入りそうです(指に力が入らない高齢者などにはちょっと開けにくい…)。
また、容器に入ったお粥は、逆さにして振ったくらいでは出てくる様子がまるでないので、缶詰を手に持ってダイレクトで食べる意外は、何かしらのツールでお粥を掻き出す必要があります。
そこで、スプーンを使ってお粥を掬いだすことにしましたが、以前、試食した『こまちがゆ』に比べると、水分の少なさが際立ちます(もしよければ、食レポ77に載せた画像と見比べてみてください)。
『コシヒカリがゆ』のお粥は粘り気が強いため、結局、すべての粥をスプーンで掻き出さなければなりませんでしたが、器に移し替えたお粥がこちらになります。
ヒカリ食品のおかゆ缶『コシヒカリがゆ』は、そのまま食べても美味しいらしいので、まずは温めずに常温のまま食べてみたいと思います。
器に移し替えたお粥がこちらになりますが、やや大きめの茶碗を使っているので、1食分のお粥の量としては、なかなかのボリューム(280gl)です。
何の味付けや香り付けもしていない新潟県産コシヒカリ100%のお粥ですが、特に缶詰臭や薬品臭は気にならないので、匂いに関しては一般の家庭で炊いたお粥とほぼ変わりなそうです。
先にも述べたとおり、『コシヒカリがゆ』のお粥は水分が少ないため、スプーンで救っても滴ることはなく、ボトボトとこぼれ落ちるようなドロッと感があります。
そのため、どちらかというと5分粥程度のさらりとした適度に水分があるお粥が自分は好きだという方にはあまり口に合わないような気がします(ちなみに『コシヒカリがゆ』について少し調べてみたところ、どうやら8分粥らしいことが判明…)。
では、味や食感の方はどうか・・・
見た目どおりの水分の少ない粘り気の強いドロッとした舌触りですが、アルファ米のような変なゾロッとした食感はないため、普通に美味しいお粥に仕上がっています。
ただ、『こまちがゆ』を食べた時と同様、ほとんど甘みは感じられないので、非常に味気なく、何かしらの付け合せがないと白粥1缶(280g)食べきるのはかなり厳しいものがありそうです。
では、温めたら、より食べやすくなるのか、せっかくなので電子レンジを使って温め直してみることに・・・。
気になる味の方はというと、結論から言ってしまうと、常温よりも喉の通りがよく、食べやすくなっています。
が、やはり甘みの少ない白粥では、どうしても何かしらのオカズが欲しくなります。
そこで、オカズではなく、醤油を数滴垂らしてみたところ、これだけでも格段に食べやすくなりました。
基本的に塩気のあるものなら、大抵、何でも合うと思うので、白粥を保存食として備蓄する際は、オカズになりそうな付け合せをセットで保管しておくことをおススメします。
※補足:オカズを揃えるのが面倒だという方は、特に賞味期限は気にしなくて良い塩≠ェおススメ!
また、賞味期限間近の白粥を平時に食べる際は、溶き卵を入れた卵がゆなどにアレンジして食べるのも良さそうです。
アルファ米のお粥よりも味は良く常温でも食べやすい どちらかというと温め直した方が美味しい 8分粥特有のドロリとした粘り気があるため、さらりとした水分多めのお粥好きにはあまりおすすめできない 甘みも少なく味気がないため、塩気のある何かしらの付け合せが欲しくなる |