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食レポ5|こてんぐおでん缶:つみれ大根入り編

こてんぐのおでん缶:つみれ大根入りを食べてみよう!entrance

あなたはおでん缶≠ニいうものをご存知でしょうか?

テレビドラマ(『電車男』)などの影響もあってか、自動販売機で買える珍しい缶詰食品ということで、一時期(2005年頃)話題となりましたが、ブームが去った後も、おでん缶は消えることなく販売され続け、ふと気が付けば、賞味期限が長いことから、今では災害時用の非常食として備蓄する人も増えているとかいないとか・・・



というわけで、今回、試食する長期保存食はこちら!

おでん缶つみれ大根

こてんぐのおでん缶(つみれ大根入り)です。

おでん缶を製造販売するメーカーは数社あるようですが、ここはやはりなんといっても、一大ブームの火付け役となったこてんぐを外すわけにはいきません。

では、さっそくおでん缶を試食してみることにしましょう!


こてんぐのおでん缶つみれ大根入りとは?

調べてみたところ、私が入手したこてんぐのおでん缶は、なんと既に5代目なんだそうです(2013年末現在)。

おでん缶の歴史

※ 1985年に初代おでん缶が発売されたらしいので、かれこれ約30年。年齢的には、ちょっといい年したオジサンの域です。

リニューアルするたびに、缶詰のデザインや具材、調味液などを、ちょいちょい改良し続けていたようで、開発担当者さん、地味に頑張ってます。

こういう地道な努力が会社を支えているのでしょう。

かつては3種類あったこてんぐのおでん缶ですが、どうやら5代目の現在は『牛すじ大根入り』『つみれ大根入り』の2種類で勝負しているようです。

※ 4代目には『がんも入り』も発売されましたが、売れ行きが芳しくなかったらしく、5代目は発売されていません。

で、今回、私が試食することにしたのはつみれ入りの方ですが、缶を開ける前に、まずは容器の方を少しチェックしてみることにしましょう。

缶の形状は、特にこれといって珍しくもない、いたってシンプルな普通のアルミ缶容器です。

こてんぐのおでん缶は缶切りを必要としないプルトップ式を採用しており、缶底には賞味期限が記載されています。

こてんぐのおでん缶の賞味期限は3年間(商品によっては、5年間保存可能)となっていますが、この賞味期限は製造日が基準となります。

そのため、ネット通販で購入した場合、3年よりも短くなってしまっているケースも多い(私の場合は、手元に届いた時点で残り1年9カ月ほど、これにはちょっと不満!)ので、賞味期限が気になるという方は、一度ショップにメールや電話で確認した方がよさそうです。

※ 特に個数限定で激安販売している場合は、賞味期限間近のものが売られていることも考えられるので、長期保存目的で購入するなら要注意です!

さらにラベルに書かれている文章に目を通していると、若干気になる文面を発見【下記:参考画像】。

こてんぐのおでん缶は、どうやら長期加温(55℃程度)すると中身の品質が低下するらしいです。

昨今の日本は、夏場の猛暑時ともなると気温がものすごく上昇する日もあるので、保管場所によっては55℃程度になっていても不思議ではありません。

そう考えると、常温保存ができるとはいえ、よく考えて保管場所を選ばないと、たとえ3年以内であっても内容物の品質低下が起こる恐れがありそうです。

おでん缶ラベル

では、容器チェックはこのくらいにして、気になるおでんの具材や汁を試食してみましょう。

プルトップに指を引っ掛けて引っ張ると、パコッ!という意外と大きな音にビックリです(パンの缶詰を開けた際は、これほど大きな音はしなかった)。

中身を覗いてみると、汁の量が予想以上に並々と注がれており(なるべく、空気に触れないための配慮でしょうか…)、具材の方も缶の中で窮屈そうにひしめきあっています。

こてんぐのおでん缶は食べ方にちょっとしたルールがあるようで、まずはたっぷりと注がれた汁を少し飲み、コンニャクが刺さっている串を探します。

そして、そのコンニャクを最初に食べ、手元に残った串を箸代わりにしながら他のおでんの具材を次々に食べていくことで、箸いらずの食べ方ができるのだそうです。

おでん缶の食べ方

なるほど・・・

確かに、この方法なら箸は必要ありません。

私も、この手順にしたがって食べることにしますが、おでんの具材が缶詰に入ったままだと、いったい中身はどうなっているのかよくわからないので、とりあえず、今回はお皿の方に移し替えることにしましょう。

おでん缶の具

こてんぐのおでん缶『つみれ大根入り』には、コンニャク、ちくわ、大根、さつま揚げ、結びコンニャクに、つみれ(2個)、うずらの卵(2個)の7種類(計9個)の具材が入っています。

矢印

こてんぐのおでん缶つみれ大根入りを食べてみた感想と評価

それでは、さっそく味の方をチェックしてみたいと思います。

まずは、今後、箸代わりとなるコンニャクから・・・

――――― 普通です。

他にたとえようがないくらい、普通のコンニャクでプルプルッとした肌触りをしており、コンニャク独特の臭いがキツイといったことも特にありません。

食感についてはスーパーで売っているコンニャクを自分で調理した場合とほとんど変わりなく、歯ごたえはしっかりとあります。

しいて言えば、おでんの汁がしみているのが感じられる・・・それくらいでしょうか。

2番手は、ちくわです。

――――――― マズッ!

いやいやいや、これは想像以上にマズイぞ!

汁の味はしみているものの、プリッとした食感やコシ、弾力はほとんど感じられす、とにかく噛んだ時の歯ごたえがもそもそとしており、目を閉じると、とてもちくわを食べているとは思えません。

これは、お世辞にも美味しいとは言えません。

ちくわ、大根、さつまあげ

3番手は、大根です。

串が抵抗なくスッと刺さり、柔らかく、見た目にも煮汁が中心にまでよく染みわたっていることが写真からも見てとれるのではないでしょうか。

個人的に、大根は柔らかめの食感が好きなので、これは期待できそうです。

――――― うん、これはイケる!

大根によっては、もそもそとした食感のハズレ大根もありますが、このおでん缶に入っている大根の食感はなかなかのもので、柔らかいが煮崩れない、かつ、ジューシーさもそこそこあります。

4番手は、さつまあげと参りましょう。

具材自体は小振りで、シンプルなさつまあげです。

ちくわを食べた際の衝撃があるので、ねりもの系の食感はあまり期待していませんでしたが、これは、意外とイケます。

ウマい!というほどではありませんが、ちくわよりも歯ごたえがあり、さつま揚げとしての役目を立派に果たしているといってよろしいのではないでしょうか。

では、どんどん参りましょう。

5番手は、結びコンニャクです。

想像どおり、コンニャク同様、いたって普通で、可もなく不可もなくといったところです。

ただ、安易にコンニャクを2つ入れるのではなく、1つを結びコンニャクにする気配りは評価したいところです。

見た目にも食感にも変化が生まれ、コンニャクとはまた少し違った、ツルツルプルプル感が味わえます。

6番手は、メインのつみれといきましょう。

結びコンニャク、つみれ

個人的にイワシのつみれは好物のひとつで、鰯の風味や適度な食感が味わえる粗挽きタイプのつみれが好みですが、こてんぐのおでん缶に入っているつみれの風味や食感はいまいちといったところでしょうか。

そもそも、このつみれは、いったいどんな魚のすり身を使っているのか・・・

缶側面の原材料名には「魚肉すり身」としか記載されていないので、よくわかりませんが、あのつみれ独特の風味や食感は、それほど感じられません。

先に食べたちくわほど酷くはありませんが、かといって、美味しいというほどでもないといった感じです。

そして、ラストを飾るのは、うずらの卵です。

鶏卵とは違い、うずらの卵となるとテンションが下がる方もいるかもしれませんが、そこは、あくまでおでん缶なので、そのへんは割り切って食べる気持ちが大切です。

さて、味や食感ですが、白みは若干硬めでしまっているように感じられるものの、汁が黄身の中心部までしっかりと染みており、まずまずの美味しさといってよいのではないでしょうか。

可もなく不可もなく、決してまずくはありません。

うづらの卵

以上、こてんぐのおでん缶(つみれ入り)に入っている全7種類の具を食べてみた感想を簡単にまとめましたが、ちくわを除けば、総合的にまずまずの味といったところです。

ただし、1点、缶詰であるがゆえにどうしても気になってしまうことがありました。

それは、缶詰のニオイです。

今回、私はおでんの具や汁を皿に移してから食べましたが、この缶臭は皿に移しても消えなかったので、汁だけでなく、すべてのおでんの具を食べる際に、多少なりとも感じています。

汁そのものは、コクや深みが薄く、個人的には少し塩気が強いと感じましたが、決してまずくはありません。

しかし、どうしてもアルミ缶独特の臭気(決して強烈なわけではありませんが…)がしてしまうので、ニオイに敏感で、この手の缶臭が苦手だという方には、そのニオイがすべてを台無しにしてしまうことも考えられます。

したがって、缶臭が苦手だという方には、正直、あまりお勧めできない保存食といえますが、そういう臭いは別に気にならないという方には、こてんぐのおでん缶も非常食として立派に役目を果たすのではないでしょうか。

完食

ちなみに、今回私が試食したおでん缶つみれ大根入りの賞味期限は3年間ですが、こてんぐのおでん缶は、これとは別に長期保存を目的とした賞味期限5年間の商品も販売しているので、賞味期限を優先するのであれば、長期保存向きのおでん缶をお勧めします。