今回、試食する長期保存食はルヴァン保存缶です。
ルヴァンと言われても、いったいどんな保存食なのか、さっぱり分からないという方もいると思いますが、ヤマザキナビスコの「リッツ」なら知っているという方も多いのではないでしょうか?
当サイトでも、以前、リッツ保存缶【非常食レポ:53】なる長期保存食を取りあげたことがありますが、実はわけあって、リッツ保存缶は製造終了となってしまいました。
そこで、その代わりとして発売された新商品が『ルヴァン保存缶』ですが、商品名が変わったことで味などもガラッと変わっていないか、実際に食べてみたので、『リッツ保存缶』の後継(代替)品に当たる『ルヴァン保存缶』に興味がある方は少し参考にしてみてください。
そもそも、ヤマザキビスケットの『リッツ保存缶』がなくなってしまったのは、ヤマザキナビスコの親会社であ る山崎製パンとナビスコブランド(リッツ・オレオなど)の権利を持つモンデリーズ社との 間でライセンス契約を終了(2016年8月31日)したためです。
この突然の契約終了は、当時、ちょっとした話題となり、山崎製パンの株価が急落するほどの衝撃を与えました が、ヤマザキナビスコ株式会社は、翌月、社名をヤマザキビスケット株式会社に変更し、新たなスタートを切っており、新ブランドのひとつとして「ルヴァン」シリーズを立ち上げました(一方、リッツの販売はモンデリーズ・ジャパンが引き継ぐことになりましたが、生産国がインドネシアとなり、味が変わったような気がすると感じている人もいるもよう)。
※補足:ルヴァンとはフランス語で「発酵種(乳酸菌と酵母を生育させて作られるパン種)」を意味する。
ルヴァン保存缶も同シリーズのひとつであり、旧リッツ保存缶と同じく「Sサイズ」と「Lサイズ」がありますが、今回、試食するのは「Sサイズ」の方です。
というわけで、さっそく容器チェックから・・・
Lサイズに比べると容器はかなり小さく、一般的なパンの缶詰に比べると、一回りほど大きい程度(直径:10cm / 高さ:12cm)といったところでしょうか。
缶ブタはお馴染みのプルトップ式でプラキャップ(一時的に保管できるフタ)のおまけ付き、一方、底面には賞味期限(製造日から5年間という点は旧リッツ保存缶と同じ)が記載されています(総重量:約260g)。
容器側面には「災害用伝言ダイヤル(録音・再生)」に関する説明があるほか、原材料名や内容量、保存方法、栄養成分表といった商品に関する基本情報が記載されています。
附属のプラキャップを外して開缶すると、中には小袋6個と缶底に敷いてあった厚紙の下に脱酸素剤が隠れています。
小袋を手に取ってよく見ると、小さな穴が確認できますが、これは欠陥ではなく、脱酸素剤の効果を高めるための処理であり、長期保存食では特に珍しくありません(ビスコ缶、ハーベスト缶、カロリーメイトロングライフなども同様の小穴あり)。
それでは、リッツ保存缶の代替品として発売されたルヴァン保存缶のクラッカーを食べてみましょう!
1袋に入っているクラッカーは計6枚。
ヤマザキナビスコが製造していた丸形の旧リッツとは形が大きく異なり、4.5cm×4.5cm(厚み:5mm)の四角形(厳密には八角形)となりますが、色味は旧リッツと似ており、極々普通のクラッカーです。
では、気になる味の方はどうなのか・・・
旧リッツとルヴァンの原材料名欄をチェックしてみると、若干違いがある(ルヴァンには旧リッツにはなかったライ麦が使用されている)ようで、そのことが影響しているのか、旧リッツに比べると気持ち味が濃いように思えます(塩気もちょっと強いかも…)。
ただ、よっぽど旧リッツを愛していた方や実際両者を食べ比べでもしない限り、気付かないレベルの差なので、リッツはたまに食べたくなる程度だったという方にとっては、おそらくその違いは気付かないのではないでしょうか(モンデリーズの新リッツは未食なのでノーコメント)。
そのため、味がガラッと変わってしまったということはないため、旧リッツ保存缶の代替品としてルヴァン保存缶を備蓄するのも個人的にはアリかと…(気になる方は保存缶よりも安価な通常タイプのルヴァンを食べてみることをおススメします)。
旧リッツ保存缶の代替品として十分なクオリティを保っている(塩気は気持ち強め)! クラッカーなので喉は乾く! |