今回の食レポはガム≠ナす。
といっても、味や風味を楽しむチューインガムでもなければ、空腹時のお腹を満たしてくれるような高カロリーなガムというわけでもありません。
では、いったいどんなガムかというと、歯みがきガムです。
当サイトでは、過去にローリーブラッシュ【体験レポ5】やペーパー歯みがき【体験レポ10】なる歯磨きグッズを試したことがありますが、残念ながら、いずれも個人的には満足のいく結果は得られませんでした。
ロッテの歯みがきガムは、歯みがきの代用として役立つアイテムなのか、実際にガムを噛んで試してみたいと思います。
今回、使用する歯みがきガムは、ロッテの『NOTIME(ノータイム)』ですが、実は『チュッパチャプス』や『フリスク』などの食品でお馴染みのクラシエフーズ(旧カネボウフーズ)でも『歯みがきガム』を販売しています。
両商品はパッケージ(外包装)デザインが似ているので、うっかり間違えて購入してしまったという方も少なからずいるかと思われますが、ロッテとクラシエフーズの歯みがきガムは、どうやら味や食感が異なるらしく、愛用者の間では好みが分かれるようです(どちらかというと、クラシエフーズの方が評価は高い)。
そのため、当食レポでも、ガムの食べ比べというか、噛み比べをしたいところですが、生憎、手元にクラシエのガムがないため、今回は『ノータイム』のみにスポットを当ててみたいと思います(クラシエフーズの歯みがきガムは、入手次第、取りあげる予定…)。
それでは、まずはパッケージチェックから始めていきましょう!
ロッテの歯みがきガム『ノータイム』は、同社のロングセラー商品『クールミント』や『ブラックブラック』の板ガムとほぼ同形状&同サイズ(総重量:33g)で、価格も100円前後と手頃です。
外包装のデザインは、これまで何度かリニューアルされているようですが、私の手元にある『ノータイム』は青と白を基調とした清涼感のあるシンプルなデザインに仕上がっています。
このデザイン自体に文句はありませんが、先にも触れたように、一見、クラシエフーズの歯みがきガムと似ているため、誤って購入してしまうデザインという点は否めません(こだわりがない方なら問題ありませんが、●●のガムが欲しかったという人にとっては紛らわしい…)。
外包装には原材料名や栄養成分表など、商品に関する基本情報がひととおり記載されています。
ちなみに、原材料名欄にある特によくわからない原材料がパラチノース≠ニムタステイン≠ナはないかと思われるので、参考までに簡単にまとめておきます。
パラチノース | 蜂蜜にも微量に含まれているが、大半は砂糖から作られる甘味料。砂糖の1/2程度の甘さ(カロリーは砂糖とほぼ変わらない)があるが、酵素が作用しにくい構造のため、虫歯の原因になりにくいと考えられている。そのため、安全性高い甘味料として食品メーカーから注目されている物質のひとつ。 |
ムタステイン | 虫歯菌のグルカン合成阻害剤として発見されたタンパク質の一種。歯垢の形成や付着を抑制する作用があり、安全性も高いと考えられている。 |
なお、『ノータイム』には賞味期限の記載がどこにも見当たりませんが、ガムは未開封であれば、長期間、品質に全く変化がみられないため、賞味期限は表示していないのだそうです(他メーカーのガムも基本的には同じ理由)。
ガムは、水分が非常に少なく常温で保管された場合、品質の変化が殆ど生じません。そのため、砂糖や塩と同じように、表示を省略させて頂いております。(食品衛生法では、特に長期保存可能なものは賞味期限を省略することができるとなっております。)
直射日光にさらされたり、高温で保管されたりした場合は、品質が劣化する場合がありますのでお買い求め頂きましたら、お早めにお召し上がり下さい。ご参考=特定保健用食品の許可を受けているガムは賞味期限を表示しております。 |
それでは、開封してみましょう!
歯みがきガムとはいえ、市販の板ガムタイプのチューインガムと同じ外包装なので、開け方に特別な手順はなく、「あけくち」とかかれている部分を指でつまんだら、後はクルッと引っ張り回すだけです。
その外装から板ガムを想像していましたが、中から出てきた個包装のガムは、なんとキューブタイプ!
キューブタイプのガムが嫌いというわけではありませんが、板ガムに比べると取り出しにくいが難点かもしれません。
ロッテの歯みがきガム『ノータイム』は、1パックにキューブタイプのガムが計7個入っていますが、さっそく1粒噛んでみましょう!
個包装の包みを開けると、1辺2cm(厚み:1cm)ほどの淡いグリーンの固形物が出てきますが、この時点で既に独特の香りが漂ってきます。
その香りというのが、市販のミント系ガムに近いものの、歯みがきガムということを意識してか、歯磨き粉のニオイという表現の方がしっくりくるかもしれません。
また、ガムの表面をよく見ると、青みがかった粒がランダムに練り込んでありますが、これは多孔質粒子と呼ばれるものらしく、ガムを噛むことで、この粒子がどうやら歯の表面を綺麗にしてくれる作用に一役買っている(?)ようです。
さて、気になる味や食感ですが、食感の方はやや硬めで、グニッグニッと歯がガムに食い込んでいく感じとでも言えば良いのでしょうか。
一般のチューインガムに比べると、弾力は少なく、噛み続けると直ぐに柔らかくなります(ちなみに、クラシエフーズの歯みがきガムは、噛みごたえがあり、顎が疲れるといったコメントが多く、この独特の食感がクセになるというファンも多いとか…)。
パラチノースやキシリトールといった甘味料が配合されているため、最初のひと噛みは程よい甘さが口の中に広がりますが、噛み続けると数十秒ほどで甘みは消え去り、キシリトール特有のスーッとした清涼感(強烈な刺激はない)とほのかな苦みが残ります。
※補足:糖アルコールのキシリトールは、溶けると熱を奪うため、噛み続けるとスーッとした清涼感が口の中に広がる。
ガムとして美味しいかと聞かれたら、お世辞にも美味しいとは言えませんが、食後に噛めば口の中がスッキリする程度の爽やかさはあります。
しかし、そういう意味では、『クールミント』などのミント系ガムでも同じことが言えるので、わざわざ歯みがきガムでなくても良さそうな気がします。
また、予想していたことですが、歯の隙間に詰まった細かな食べカスなどは除去しきれないので、歯みがきガムは唾液の分泌を促すことで、食後、酸性に傾き出した口内の酸を中和し、あくまで虫歯になりにくくするのが目的のアイテムに過ぎないと理解しておいた方が良さそうです。
パッケージデザインが、クラシエの『歯みがきガム』と間違えやすい キューブタイプなので、ガムが取り出しにくい ガム自体の甘みや噛みごたえは弱く、歯磨き粉を意識したような独特の香りがする 適度なスーッとした清涼感が続くため、食後に噛めば適度なサッパリ感が得られる 歯みがきとしての効果はほとんど期待できない(あくまで、食後の口内の酸を唾液で中和する程度か…) |