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体験レポ|ソニー製手回しラジオ

手回しラジオの重要性:SONY編entrance

TVやパソコン、携帯電話さえあれば、欲しい情報はいつでもすぐ手に入る便利な時代になりましたが、いずれも電気があってはじめて使用できる製品なので、停電が長時間続くような大災害に見舞われると、ほとんどの製品は使用できません(あるいは、使えても、しばらくするとバッテリー切れが起こる)。

過去に甚大な被害をもたらした阪神・淡路大震災(1995年)や、記憶に新しい東日本大震災(2011年)では、どこで何が起きたのか? 今、何をすればよいのか? …といった、災害時に必要な正確な情報を入手するツールとしてとても役に立ったのは、先に挙げた製品ではなく、ラジオだったと言われています。

ラジオの役割り

停電地域において圧倒的な強みを発揮するラジオは、非常持ち出し袋にも必ず入れておきたいリストのひとつですが、最近、注目されているのが手回しラジオ≠ナす。

手回しラジオは、電池がなくても使用できることから、非常時に備えて購入する方も増えていますが、中でも人気なのがソニー製の手回しラジオです。

そこで、ソニー製の手回しラジオを災害時用に購入した場合、本当に役に立つのか・・・実際に購入してみたので、その機能や使用感について少し検証してみたいと思います。

矢印

ソニー(SONY)製 手回しラジオの利点

某ネットショップで注文してから3日後に届いた製品は、ソニー製の手回しラジオ『ICF-B02』です。

ソニー手回しラジオICF-B02

※補足:ICF-B02は生産終了。現在はバージョンアップ(スマートフォンにも対応)したICF-B03が販売されています。ちなみにカラーバリエーションやデザインは従来品とほぼ同じ。



私はホワイトタイプの製品を購入しましたが、ボディーカラーは全部で3種類(ホワイト/オレンジ/シルバー)用意されているので、お店に在庫があるようなら、お好みの色を選ぶことができます。

さて、ソニー製の手回しラジオ現物を目の前にした第一印象ですが、個人的には、もう少し厚みが薄く重さも軽ければよかったのではないかと思いはしたものの、なかなかコンパクトに仕上がっているのではないでしょうか。

※ ICF-B02のサイズ … 130mm(幅)×77mm(高さ)×52mm(奥行)

手回し式の充電用ハンドルがあること、また、ラジオ以外にもライト機能などが装備されていることなどを考慮すると、確かにこの程度のサイズがベストなのかもしれません。
ICF-B02に備わっている主な機能
ソニーの『ICF-B02』は、2006年6月に発売された手回しラジオ『ICF-B01』の後継モデルにあたりますが、その主な機能は次のとおりです。

※ 『ICF-B02』のさらに後継モデル『ICF-B03』は、2012年2月に発売。

チェックラジオ機能

AMだけでなくFMにも対応しているため、非常時の情報収集源としては十分な機能を備えている。FMラジオの利点:広範囲の情報を発信するAMに対し、FMは地域情報をカバー(右記:豆知識参考)しているため、ないよりはあった方が何かと便利。

チェックライト機能

懐中電灯のように光が真っ直ぐ伸びる《スポットライト》と、周辺をぼんやりと照らしてくれる照明的な役割を果たす《ソフトライト》の2種類のライト機能を搭載。LEDライトなので、豆電球に比べ、球切れの心配が少なく、消費電力も小さい。

チェック携帯電話充電機能

ドコモ、au、ソフトバンクの携帯電話に対応(後継モデルICF-B03は、スマートフォンにも対応)。今の時代、携帯電話は必需品であり、TELやメール、インターネット通信など、様々な情報が交換できる万能ツールであるが、消費電力も大きいため、バッテリー切れが問題になることも多い。長時間停電が続いたり、被災地で生活するとなると、充電するのも一苦労なので、携帯電話の充電機能が備わっているのは非常に有難い。

なお、参考までに、初代手回しラジオ『ICF-B01』と比較してみましたが、後継モデルの『ICF-B02』『ICF-B03』には、「TV 1〜3ch」機能がなくなったこと以外、大きさやデザイン、各ボタンの配置を含め、特にこれといった大きな違いは見られません。


ソニー製手回しラジオを使ってみて気付いた(気になった)こと

この手の製品は、実際に使ってみてはじめて、●●はどうだとか、ここはこうした方がよいのではないかといった点が見えてくるものです。

そこで、さっそく購入したソニーの手回しラジオ『ICF-B02』のパッケージを開封し、製品の各機能を試してみたので、個人的に気付いた(気になった)点についてまとめておきます。

手回しラジオの附属品

※ 付属品:ポーチ、ラジオ本体、プラグ付コード、充電プラグアダプター(3種類)、ストラップ、ホイッスルの計8点。
ラジオ機能
ソニーの手回しラジオ『ICF-B02』は、単4乾電池(2本)でも使えますが、電池がなくても使用できるというのがウリの非常用ラジオだと思います。

そこで、製品仕様にも書かれているように、本当に1分間(約120回転)手回し充電で、60分間、AMラジオが聞けるのか実際に試してみました。

取扱説明書より AMラジオ 手回し充電
1分間(120回転)
約60分
アルカリ乾電池 約50時間
FMラジオ 手回し充電
1分間(120回転)
約40分
アルカリ乾電池 約40時間
検証
手回し
(120回転)
AMラジオ 約76分
FMラジオ 約50分

※ 充電が切れた状態にした後、電源が自然に切れるまでの所要時間

充電用ハンドルを回す際には、若干力が要るので、高齢者が1分間(120回転)回し続けるのは多少しんどく感じるかもしれません(また、慣れるまで少し回しづらい…)。
ライト機能
ソニーの手回しラジオ『ICF-B02』には、2種類のライト機能があります。

気になるライトの明るさですが、スポットライトは決して明るいとは言えないものの、真っ暗闇の中を歩く程度の明かりは確保されています。

一方、ソフトライトの方はというと、本当に手元を照らしてくれる程度の明るさしかないので、正直なところ、暗い!といった印象を受けます。

しかし、非常時にちょっとした手元を照らす照明器具として利用する分には、特に支障がないようにも思われます。

取扱説明書より 手回し充電
1分間(120回転)
約15分
アルカリ乾電池 約30時間
検証
手回し(120回転)

・ソフトライト  … 14分20秒
・スポットライト … 17分44秒

※ 充電が切れた状態にした後、ライトが自然に消えるまでの所要時間

携帯電話充電機能
ソニーの手回しラジオ『ICF-B02』に装備されている機能のうち、何気に重宝するのが、この携帯電話充電機能です。

手回し充電1分間(120回転) 待受け 約90分※2 アルカリ乾電池※1 待受け 約10時間※2
通話 約3分※2 通話 約20分※2

※1 マンガン乾電池での充電不可
※2 携帯電話の機種によって異なる


各社の携帯電話に対応しているので、NTTドコモ、au、ソフトバンクの携帯電話を所有している方にとっては、有難い機能といえそうです。

※ 後継モデルICF-B03は、スマートフォンにも対応!

ただし、一部の携帯電話には対応していないので、下記の一覧表でお手持ちの携帯電話の型番をご確認ください。


また、最近はスマートフォンに買い換える人も多いので、iPhoneやスマートフォン対応の改良が欲しいところでしたが、後継モデルのICF-B03ではスマートフォンにも対応しています。


豆知識:コミュニティFMってなに?

コミュニティFMとは、平成4年にスタートした情報発信放送のことで、FM放送の周波数帯を利用して放送を行うため、FMラジオで聞くことができます。

※ 全国のコミュニティ放送局は277局【2013年10月現在】

このコミュニティFMは、市町村の区域等を放送エリアとして情報を発信する地域密着型のラジオ放送局なので、放送エリアは限定されますが、災害時においては、エリア内に関するきめ細かな情報(断水や停電、救援状況など)を発信しているのが特徴です。

広範囲の情報を提供しているAMラジオよりも、より身近な災害状況を知ることができるため、AM/FM対応の非常用ラジオを持っていると、多層的な情報収集が可能となります。