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食レポ63|カロリーメイトロングライフ編

大塚製薬の『カロリーメイト ロングライフ』を食べてみよう!entrance

今回、試食する非常食は、手軽に栄養補給でお馴染みのバランス栄養食カロリーメイト≠ナすが、私が手にしているこちらの商品、皆さんがよく目にするタイプのカロリーメイトとは少し異なることにお気づきでしょうか。

caloriematelonglife

そうです。

パッケージをよく見るとLong Life 3years≠ニいう記載があるように、通常タイプのカロリーメイトよりも賞味期限が長いタイプの長期保存可能なカロリーメイトです。

そこで、この災害用非常食として発売された『カロリーメイト ロングライフ』を実際に食べ、通常タイプのカロリーメイトと比較してみたいと思います。


『カロリーメイト ロングライフ』とは?

カロリーメイトは、医薬品や食料品の製造・販売をしている大手企業、大塚製薬が1983年4月に発売した栄養補給食品で、発売から30年以上たった今も廃れることなく売れ続けている息の長いロングセラー商品のひとつです。

そんなヒット商品に新たに加わったシリーズが、2006年2月発売の『カロリーメイト ロングライフ』。

冒頭でも触れたように『カロリーメイト ロングライフ』は、災害時の備蓄を想定して作られた非常食なので、通常タイプのカロリーメイトと比較すると、いくつか異なる点が見られますが、特に大きな違いは次に示す4点かもしれません。

チェック通常タイプのカロリーメイトに比べて長期保存が可能!(通常タイプは約1年に対し、ロングライフは3年間)

チェック水を通さない耐久性のある特殊なアルミ包装を使用!

チェック通常タイプに含まれる栄養成分のひとつ鉄≠ェ入っていない!

チェック基本、企業・自治体向けに販売される商品なので、ネット通販は別として店頭販売では滅多にお目にかかれない!

では、商品に関する基本情報はこのくらいにして、さっそくパッケージチェックからしていきましょう。

イエローを基調としたパッケージデザインは、通常タイプのカロリーメイトとほぼ変わりませんが、ブロック(1本20g)2本入りが基本の『カロリーメイト ロングライフ』は、フレーバーの種類がチョコレート味のみ(2015年2月現在)となります。

商品パッケージ

通常タイプのカロリーメイトは5種類(2015年2月現在:プレーン、チーズ、フルーツ、チョコレート、メープル)のフレーバーが用意されているので、もし可能であるならばロングライフの方も、数種類のフレーバーを用意してほしいところかもしれません(まあ、非常時に贅沢は言ってられませんが…)。

一方、パッケージ裏面には原材料名と栄養成分表が記載されていたので、通常タイプのカロリーメイト(チョコレート味)と見比べてみましたが、どうやらロングライフの方には、ミネラルのひとつ≠ェ含まれていないようです(それ以外は、原材料・栄養成分表示ともに同じ)。

これは、おそらく鉄が酸化しやすいため、長期保存には不向きだと考えられたからではないでしょうか。

さらに、箱の側面に目を向けると賞味期限(製造日から3年間)が記載されており、確かに長期保存可能なカロリーメイトであることが分かります。

さて、これから商品を開封して実際に試食するわけですが、ちょうど私の手元に通常タイプのカロリーメイト(4本入り)があったので、せっかくなので、今回は両商品を比較しながら解説していきたいと思います。

※補足情報:通常タイプのカロリーメイトにも2本入り商品(1996年7月発売)があります。

パッケージの比較

ちなみに、私の手元にある通常タイプのカロリーメイトは、残念ながらチョコレート味ではなくメープル味(しかも、賞味期限切れの3ヵ月オーバー)なので、味に関しては正確に比較することはできませんが、それ以外の点においては、ある程度参考になるのではないでしょうか。

外箱は左右どちらからでも開封できますが、中身はアルミ包装のパックが1つ入っているだけで、非常食によく用いられる脱酸素剤などは見当たりません(外袋が紙箱なので、当然と言えば当然か…)。

アルミ包装

ちなみに、以前、紹介したバランスパワー6years【食レポ31】は、中身の小袋に小さな穴が数ヵ所開けてありましたが、『カロリーメイト ロングライフ』の小袋には、そのような小穴は一切見当たりません(まあ、外袋が密封性のない紙箱なので、もし仮に開いていたら、それはそれで問題ですが…)。

なお、ロングライフは、どうやら水も通さない強い耐久性のあるアルミ包装を使用しているとのことから、通常タイプ【下記画像】のカロリーメイトで使っているアルミ包装と比較してみましたが、商品開発に関わっているわけでもなければ、その道の専門家でもない私には、銀色と金色という色以外、両者のアルミ袋の差異はまったく分かりませんでした。

通常タイプのカロリーメイト

通常タイプ、ロングライフともに、 アルミ包装はハサミなどの鋭利な刃物は一切不要で、OPENと書かれたラインに従ってちぎれば、素手で簡単に開封することができます。

矢印

『カロリーメイト ロングライフ(チョコレート味)』を食べてみた感想と非常食としての評価

お皿の上に並べたこちらの画像は、通常タイプの『カロリーメイト(メープル味)』と長期保存タイプの『カロリーメイト ロングライフ(チョコレート味)』です。

ブロック状のカロリーメイト

写真上では、通常タイプのカロリーメイトの方が、なんとなくサイズが大きいようにも見えますが、ブロック1本当たりの重さはいずれも20gなので、同じと思ってよさそうです(ちなみに、1本当たりのカロリーも100kcalと一緒!)。

気になるブロックは、思いのほかチョコレートというか、ココアの香りが強く感じられますが、香りに関しては、通常タイプのメープル味の方も負けてはいません。

ロングライフ:チョコレート味の外観

また、見た目も通常タイプのカロリーメイトとほぼ遜色なく、バーの表面もしっとりとしてはいるものの、かといって、特に手がべたつくようなことはないので、外見上は特に両商品に大きな違いはなさそうです。

では、味や食感の方はどうか・・・?

さっそく食べ比べてみましょう。

ロングライフの断面図

結論から言ってしまうと、長期保存食だからと言って、味や食感に大きな違いは見られない!というのが私の率直な感想です。

つまり、通常タイプのカロリーメイトを口にしたことがある人なら分かっていただけると思いますが、あの適度に柔らかく、適度に湿り気を感じ、かつ、歯の裏にへばり付くような、やや粉っぽさを残す独特の食感はロングライフにも当てはまるということです。

したがって、ロングライフだからといって、味や食感が通常タイプの商品と大きく異なるわけではないので、カロリーメイトが好きで通常タイプの商品を日頃からよく食べる人にとっては、何ら抵抗なく美味しくいただけるはずです。

しかし、味や食感に大差ない点を考慮すると、この種のブロックタイプの栄養補給食品をよく食べるような人には、ロングライフではなく、むしろ通常タイプのカロリーメイトを定期的に購入した方が経済的にお得(ショップにもよるが、ロングライフの方が10〜50円程度お高め)であり、フレーバーも充実しているので、あえてロングライフを購入する必要はないように思われます。

完食

一方、この種の栄養補給食品は滅多なことでは口にしない方が非常食目的で備蓄するなら、ロングライフを検討してみる価値はありそうです。

ただ、最後に1点補足しておきますが、このカロリーメイトシリーズのチョコレート味は、ほろ苦いビターな甘さ控えめのチョコレート味なので、どちらかというと、ココア味と表現した方が個人的にはしっくりくるような気がします(まあ、ココアもチョコレートも、原料は同じカカオなんですが、チョコレート味と言われると、私はなんとなく甘いイメージが先行してしまうので…)。

原材料の表記を再度確認すると、どうやらチョコレートよりもココアパウダーの方が使用量は多いようなので、苦みの原因は、もしかしたらこの辺にあるのかもしれません。

個人的には、あまりコッテリとした濃厚な甘いチョコレートは1口、2口程度で十分なので、カロリーメイトの控えめな甘さのチョコレート味は嫌いではありませんが、同じ栄養補給食品を非常食として備蓄するなら、私はザクザクとした食感が楽しめる『カロリーメイト ロングライフ』よりも、さらに長期保存可能(6年間)なバランスパワー6years【食レポ31】の方をお勧めしたいところです(この辺は好みの問題ですが…)。