今回、試食するのはサタケのマジックライスシリーズです。
食レポAで試食したアルファ米【尾西のわかめごはん】が意外とイケたので、サタケのマジックライスもアルファ米(一度炊いたご飯を、乾燥させたもの)である以上、個人的には尾西の商品とそれほど大差ないと予想しており、味についてはそこそこ期待しています。
ちなみに、サタケのマジックライスは、メニューの数こそ、尾西食品に及びませんが、ちらし寿司やパスタ、お茶漬けといった意表をつくメニューで勝負してくるあたりは、非常に好感が持てます。
※ ただし、マジックライスよりも保存期間が短い商品もあるので注意が必要(マジックパスタは2〜5年 / お茶漬けは1〜2年)
また、水の量を調節するだけで、2通り(ごはん or 雑炊)の食べ方ができるという点をアピールしている点もマジックライスならではのの特徴のひとつではないでしょうか。
では、さっそく試食して、味や食べやすさなど、気付いたことをまとめて報告します。
株式会社サタケは『マジックライス』という商品名で販売していますが、その正体は、一度炊いたご飯を乾燥させた、いわゆるアルファ米と呼ばれるごはんのことです。
サタケのマジックライスは、尾西食品に比べればメニューの種類こそ少ないものの、それなりに充実しているので、味は自分の好みに合わせてチョイスして下さい。
さて、今回、私が試食することにしたのは、こちらのドライカレーです。
カレーといえば、子供から大人まで幅広い層に人気があり、炊き出しなどでもよく振る舞われる定番メニューですが、カレーに使われるスパイスには食欲増進効果もあるので、まさに災害時にはぴったりのメニューと言えそうです(まぁ、カレーはカレーでもドライカレーなんですが…)。
では、試食する前に、まずはパッケージの方から少しチェックしてみたいと思います。
マジックライスのパッケージは、尾西食品のご飯シリーズのパッケージとほぼ同じような形状、チャックが付いていますが、両者をこうして並べてみると、サタケのマジックライスの方が、若干サイズが大きいようです(幅は同じのようですが、高さに違いが…)。
また、両製品をよ〜く見比べてみると、特に次の2点において大きな違いが見られます。
袋内の空気量 よく見ると袋内の空気量に違いが見られ、尾西の方は極力抜いてあるが、サタケの方はぷっくりと膨らんでいる。この空気がクッション的な役目を果たし、アルファ米やフリーズドライの具が割れにくいようにも思えるが、その分、保管スペースは尾西よりも場所をとることになる) 賞味期限の表示場所と文字の大きさ 賞味期限はともに5年間だが、尾西の方は表と裏2ヵ所に記載。特に表には目立つ位置にデカデカと記載されているため目立つ!一方、マジックライスの方は、裏面下部にだけ地味に記載。長期保存食は賞味期限をうっかりしがちなので、この点は尾西の方がポイント高い! |
では、さっそく袋を開けてみましょう。
今回もハサミがないことを想定して切り口に沿って手でちぎってみましたが、この点は尾西とどっこいどっこいといったところでしょうか。
もちろん、手で切れないわけではありませんが、切り始めが悪いと多少力が入り、切り口も波打つため、ハサミがあればハサミを使うことをお勧めします(袋のまま直に食べる場合、切り口ができるだけ直線であった方がこぼれにくく、口を付けて食べた場合は口当たりもよいかと…)。
開封するとカレーのニオイがしてきますが、このニオイを言葉で表現するなら、お母さんの作ったお家カレーの匂いではなく、種類にもよりますが、レトルトカレー、あるいはカップヌードルカレー味を食べた際に漂ってくる香りといったところでしょうか。
袋の内面には注水線が引かれており、尾西のアルファ米の方はシンプルな一本線でしたが、こちらのサタケのマジックライスの方は、2通りの食べ方(ごはんとリゾット)が選べることから、注水線のラインは2本引かれています。
ただし、ラインは色違いでプリントされているので、うっかり間違えるようなことはなさそうです。
袋内には尾西とほぼ同じような感じでプラスチック製のスプーンと脱酸素剤が入っており、アルファ米の方も色や形にほとんど差は見られません。
とりあえず、今回は気取らずにリゾットではなく、素朴なカレーをチョイス!
注水線まで熱湯を注ぎ(湯を注ぐとアルファ米が膨らみ浮いてくるので、若干、注水線が見づらくなるので、注水は慎重に!)、丹念にかき混ぜます。
この丹念にかき混ぜるという行為が食べる際の味を左右する重要なポイントになってくるようです。
ここで、いい加減にかき混ぜてチャックをしてしまうと、香辛料やパウダーが下に淀んだまま出来上がってしまうため、味にムラができてしまう・・・
つまり、食べた時に、上のごはんが薄味で下のご飯がやけに塩辛い!といった感想になる、いまいちなドライカレーが出来上がってしまうようです。
そのため、ここはパッケージ裏面の調理方法にも赤文字で書かれているように、しっかりとかき混ぜてからチャックをして完成を待つことがポイントです。
熱湯を注いだ後、付属のスプーンでよくかき混ぜると、写真のように湯の色がだんだんと黄色く変わってきます。
この状態になったらしばらく待機・・・
熱湯を注いでから15分後、再び封を開けると、アルファ米が、ムラなくいい色に染まっており、一粒一粒、そこそこふっくらと膨らんでいるようです。
せっかくなので、小皿の方へ移し替えてから食べてみることにしましょう。
1袋の量は、やはり尾西のアルファ米と同じく、マジックライスのドライカレーの方も少し大きめの茶碗1杯分の量といったところでしょうか。
では、いよいよ試食タイムです。
さっそく、マジックライスのドライカレーをいただいてみましょう!
――――― ん !?
味は確かにカレー風味・・・でも、何か物足りない・・・
ひと口、ふた口と食べ進めていくと、スパイスの辛さが徐々に効いてきますが(といっても、大抵の子供なら食べられる程度の辛さです)、味にコクや深みがない(まあ、15分程度で味にコクや深みを求めるのは酷ですが…)ので、あっさりとしているというのが正直な感想です。
一方、具材については、コーンはほぼ原形を保っているため、コーンの触感は楽しめますが、人参の方の食感はあまり期待できません(ただし、具の量に関しては決して少なくはありません。ちなみに、パッケージの写真を見ると、そこそこ大きな鶏肉らしき物体があるように見えますが、実際は…)。
また、全体的に粉っぽさが感じられます。(湯量やかき混ぜ方が悪かったのかな…?)
決して不味い!と言い切ってしまえるほどではないのですが、前回ほどの感動がないのは、アルファ米を食べるのが2度目なので、味に慣れてしまったのか・・・
ドライカレーは美味しいという意見があったこと、また個人的に期待し過ぎてしまったせいもあるのか、残念ながら美味しいと感じるほどのものではありませんでした。
ただし、このマジックライスは、あくまで長期保存が可能な非常食としての意味合いが強い商品です。
その点を考慮すると、非常時に食べられるご飯にしては十分美味しいという評価はできそうです。
ちなみに、tadachiさんのブログ(マジックライスのドライカレー味)やTAKAさんのブログ(アルファ化米ドライカレーを食べてみた結果)でもマジックライスのドライカレーに関する食レポの記事があるので、興味のある方は、こちらの記事もどうぞ。