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食レポ61|仙味:缶入りみそ汁編

仙味 缶入りみそ汁を飲んでみよう!entrance

近年は、いつでもどこでも食べたいときにサッと取り出し、パッと食べることのできるパンの缶詰(パン缶)のような手軽な非常食の売れ行きが好調ですが、主食はやっぱりパンより米!という人も決して少なくはありません。

そのため、パン缶とは別に長期保存のきくアルファ米を備蓄される方もいると思いますが、ご飯のお供に欠かせない日本人のソウルフードといえば味噌汁≠ナはないでしょうか。

みそ汁缶

そこで、今回の食レポでは、長期保存可能な味噌汁を試食(試飲?)してみたいと思います。

※補足:生産終了してしまったのか、現在、仙味のみそ汁缶は入手困難。代用品としてレスキューフーズのみそ汁缶などがあります。


仙味:保存用みそ汁缶とは?

長期保存可能な味噌汁の開発に力を注いでいるメーカーは意外と多く、最近は具の種類も含め、様々なタイプの商品が発売されているようです。

当食レポでも、過去にレトルトパウチ【食レポ16】やフリーズドライ【食レポ44】タイプの商品を紹介してきましたが、今回、私が試食するのは、そのどちらにも属さない缶入りタイプの味噌汁。



フリーズドライタイプの味噌汁などに比べると、重く携帯には不便ですが、見方を変えれば、次の2点において優れた非常食と言えなくもありません。

チェック既に調理済みなので、新たに貴重な水やお湯を必要としない!

チェック容器にスチール缶を用いることで、破損しにくい!

では、試食する前に、まずは『仙味 みそ汁』の基本情報からチェックしていきましょう。

容器は、ごく一般的なプルトップ式のスチール缶を使用しており、内容量は190g(総重量は223g)と、主流の缶コーヒーとほぼ同程度のサイズで、缶底に記載してある賞味期限によると、製造日から約3年間の長期保存が可能な味噌汁缶となっています。

缶入りみそ汁の容器

販売者欄には、個人名に加え、なにやら怪しげな研究所名が記載されていますが、このNBI研究所について調べてみたところ、結局、いったい何を研究する民間企業(?)なのかいまいちよくわからず、私が調べた範囲で判明したことといえば、このみそ汁缶が1994年に発売された、実は意外と息の長いロングセラー商品であったということくらいです。

さらに、原材料名を見ると、どうやら『仙味 みそ汁』は、かつおだしベースの味噌汁(赤みそ仕立て)で、調味料を除くと、ワカメ、ネギを使用していることがわかります。

一方、パッケージはイメージ画像やイラストなど一切なく、オレンジを基調とした背景に、ただ『仙味 みそ汁』というロゴだけを載せたシンプルなデザインでまとめており、どことなく今風でない雰囲気を醸し出していますが、明るめの配色と商品名を大きく載せたパッケージデザインは、非常食という観点から見れば、目立つという点で評価できそうです。

ちなみに、仙味とは仙台味噌の略ではなく、世俗を脱した高尚な趣(goo辞書より)≠ニいう意味があるようですが、正直、世俗を脱した高尚な趣と説明されても、私には理解不能です。

矢印

『仙味 みそ汁』を試食してみた感想と評価

それでは、さっそく『仙味 みそ汁』を試食してみましょう!

本来は、お椀に移し替えた方が絵的にも美味しく見えるはずですが、今回は、あくまで試食レポなので、味噌汁の色や沈殿物がよくわかるようグラスを使用することにします。

味噌汁は、一度溶かした味噌が沈殿してしまうので、軽くシェイクした後、グラスに注いだものが、こちらの画像です。

仙味みそ汁の味1

確か原材料名には、ワカメとネギの記載があったはずですが、なぜか具材らしきものは一切確認できず、具なしの味噌スープに若干テンションが下がります(粉末状にしたワカメやネギが溶けているのでしょうか…)。

味噌汁は温かいうちに食べた方がベストとはいえ、電気やガスが使用できない非常事態を想定して、まずは常温のまま食べてみることにしましょう。

見た目は、極一般的な赤みそ使用の味噌汁ですが、味噌の香りはあまりしません。

仙味みそ汁の色

肝心の味の方はというと、塩分はちょうどよいものの、味にまろやかさやコクなどはほとんど感じられず、ただ味噌を水で溶いただけの塩気を感じる単調な味わいとでも表現すればよいのでしょうか。

特に気になった点が、スチール缶特有の金属臭!

常温であることが、その臭いをより際立たせているようで、冷めた状態のこの味噌汁缶は、残念ながら私の口には合わず、あまり美味しいと評価することはできません。

そこで、残った『仙味 みそ汁』を電子レンジで温め直してから、再度、食べてみることに・・・

仙味みそ汁の味2

見た目も一新し、今度はお椀に移し変えたので、少しは見栄えも良くなりましたが、閲覧者の方には、おそらく常温と温め直した味噌汁の違いについては、区別がつかないのではないでしょうか(汗)。

では、さっそく一口飲んでみましょう!

・・・うーん、先ほどの常温状態のものに比べれば、口当たりもよくなり、飲みやすくはなっていますが、こと味に関しては、前に試食したフリーズドライタイプの味噌汁【食レポ44:アマノフーズの豚汁】の方が、私好みの味で遥かにウマいと感じました。

また、味噌汁に具材がひとつも入っていないという点は致命的で、個人的には、それだけで評価を下げてしまいます(見た目はもちろん、味や食感にアクセントがないと、やっぱり寂しい…)。

完食

そのため、私的には、あまりお勧めはしませんが、『仙味 みそ汁』は、新たに水やお湯を用意して調理する必要がないという点において評価できる水分補給・塩分補給に役立つ非常食なので、長期保存可能なフリーズドライタイプの味噌汁の具やモーリアンヒートパック【実験レポ】のような加熱処理用の防災グッズなどとセットで備蓄するというのであれば、それなりに美味しい味噌汁をいただくことはできそうです。