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食レポ21|トクスイ:マフィン缶編

トクスイのパン缶:マフィンタイプを食べてみよう!entrance

パンの缶詰は複数のメーカーが製造販売しており、また味の種類も豊富なので、なかなかすべての商品を紹介するというわけにはいきませんが、今回はまだひとつも口にしていないメーカー、トクスイのパン缶を食べてみたいと思います。



トクスイのパンの缶詰といえば、ツナ1号缶に入ったマフィンタイプのものが人気ですが、こちらのパン缶は特に味に対する評価が高く、しっとりとしていて美味しい!子供ウケがよさそうだ!!といったコメントが目立ちます。

※ 国内向けの缶詰容器には規格があり、サイズや容量が決まっています。ちなみに、ツナ1号缶とは内径98.9mm、高さ59.0mm、内容積402mlの容器のことです。

私がこれまで食べてきた保存パンの中では、やはりアキモトのパン缶【食レポ6】などが、いい意味で普通の菓子パンと比べても遜色ない、一番おいしく感じられたパンなのですが、トクスイのパンの缶詰は果たしてどんな味や食感がするのか・・・

さっそく食べてみたいと思います。

トクスイのパン缶:マフィンタイプとは?

こちらの画像をご覧になっていただければ一目で分かるように、トクスイのパン缶マフィンタイプは、アキモトのパンの缶詰に比べると、高さが半分ほどしかありません。

缶詰の比較

そのため、一見、サイズの小さなパンに思われるかもしれませんが、実は内径が一回り大きいので、実物を手にすると意外と大きく感じられるはずです。

ちなみに、内容量を比較すると、アキモトのパンが100g、一方、トクスイのパンは95gとなります。

トクスイのパン缶マフィンタイプは容器が平べったい(マフィン'S工房シリーズは除く)のが特徴のひとつですが、容器に関しては、もうひとつ他の缶詰入り保存パンにはあまり見られない特徴があります。

それは、プルトップ式のイージーオープン缶ではなく、昔ながらの缶切り式の缶詰であるということです。

パンの缶詰は便利なプルトップ式を採用しているメーカーが多い中、なぜ、わざわざ面倒な缶切り式を採用しているのか?

その疑問については、トクスイのHP内で理由を述べていますが、要は、より衝撃に強い容器であることを重視した結果、缶切り式の缶詰を選んだのだそうです。

確かにイージーオープン缶に比べると、上部は厚みがあり、かなりの衝撃を与えないと凹んだり穴が開くような心配はなさそうです。

しかし、缶切りがなければ開けることができないとなると、それはそれで道具をひとつ余分に備えておかなければならない煩わしさが残りますが、その点はトクスイも十分心得ているようで、缶切りがない場合も問題なく開缶できるよう、ミニタイプの缶切りを取り付けて販売しています。

そのため、仮に缶切りが手元になくても、付属の缶切りを使って開缶することができます。

缶切り式の缶詰

では、この付属の缶切りを使って缶を開けてみることにしましょう。

少しカーブがかった長さ4.5cm程のミニサイズの缶切りですが、性能は普通の缶切りとほぼ変わりありません。

下記画像のように取っ手を親指と人差し指で挟み、缶切りの窪んだ部分を缶の縁に引っ掛け、刃先を缶に押し当てたら、後は力を込めてググッと下に傾け、まず一穴開けます。

すると、プシューという缶内の空気が抜ける音が聞こえてきますが、それにかまわずキコキコ切り進んでいきましょう。

開缶の仕方

しかし、実際に使ってみて気付いたことですが、この付属のミニ缶切りは、結構使いづらい・・・

刃の切れ味はそれほど悪くないのですが、取っ手部分が短いので、油断していると缶の縁に引っ掛けた部分がすぐに外れてしまいます。

そのため、不器用な方や冬場の屋外で手のかじかんだ状態で使用するような場合は、ちょっとイライラするかもしれません。

そこで、試しに普通の缶切りを使って切り比べてみましたが、やはり使いやすい!

缶切りの使い勝手

それに刃も幅があるので、一度に切れる長さが付属のミニ缶切りよりも広く、まったくイライラすることなく手早く切ることができます。

とはいえ、災害時はわがままを言えるような状況ではないので、缶切りが無くても開缶することができる!という点が重要だということを思えば、多少、切りづらくてもよしとしましょう。

フタが開けられる程度まで缶切りで切ることができたら、後はフタを持ち上げてパンを取り出すだけです。

開缶すると、下記に示した画像のような感じでパンが納まっています。

トクスイの保存パンは、容器よりも一回りほど小さなパンのようで、側面に貼りついた薄紙との間に、結構な隙間が見えます。

開缶直後のパン缶

また、缶ブタの方をよく見ると、パンのてっぺんの部分がへばりついて剥がれてしまっています。

パンそのものが缶ブタに押し付けられるほどギュッと入っていたのか、隙間があるため、缶内で動いた結果、こうなってしまったのかはよく分かりませんが、こんな形でてっぺんがはがれてしまうと、味には影響ないものの、見た目はちょっと残念といったところでしょうか。

とりあえず、パンを缶詰から取り出してしまいましょう。

トクスイのパンの全容1

容器に併せてピッタリと納まっているわけではないので、薄紙をつまんで持ち上げれば楽に取り出すことができます。

参考までに、取り出したマフィンタイプのパンの画像をいくつか載せておきましょう。

トクスイのパンの全容2

また、パンのサイズも計測してみましたが、先にもお話ししたように、てっぺん部分が剥がれてしまっているので、あくまで参考程度の数値と思ってください。

ちなみに、マフィンタイプのトクスイのパンは、100g当たり381kcalだそうです。

ということは、1缶当たりの内容量が95gなので、計算上は1個につき約362kcalということになります。

それにしても、トクスイの保存パンは、とてもしっとりとした油分多めのパンに見えます。

薄紙を剥がして、いろいろな角度から眺めてみましたが、見れば見るほどマドレーヌというかカップケーキのような焼き菓子に見え、アキモトのソフトパンとは大きく異なることがわかります。

しかし、そもそもこのトクスイのパンの缶詰は、マフィンタイプを名乗っており、マフィンとはパン、もしくは焼き菓子の一種だそうなので、マドレーヌに似ていてもおかしくはないのでしょう。

矢印

トクスイのパン缶:マフィンタイプを食べてみた感想と評価

さっそくナイフで切り分けて、トクスイの保存パンを食べてみることにします。

ちなみに、パンの断面図はこんな感じです。

断面図

表面だけでなく、中心部までしっとりとした質感があり、フカフカ感を感じさせないみっちりと詰まったパンのように見えます。

では、一口食べてみましょう。

見た目を裏切らないとてもしっとり、かつ、しっかりとした油分の多いパンなので、かみしめると、ジワッとした食感とともに口の中に甘みが広がっていきます。

この甘さなら、ジャムなどのトッピングはかえって邪魔になるので、何もつけずに食べた方が良さそうです。

とにかく油分の多い甘さが口の中で広がるので、決してあっさりとした甘みではありません。

そのため、甘いものが苦手な人には抵抗がある甘みといえるでしょう。

逆に甘いものには目がない甘党の方には、とてもおいしく感じられるのではないでしょうか。

断面図2

特に缶臭も感じさせません。

私はどちらかというと甘党なので、このマフィンタイプのトクスイのパンは美味しく感じます。

いや、それ以上というか、むしろ、とても好きなタイプのパンといってよいでしょう。

これは本当においしい!

パンではなく、マドレーヌやカップケーキのような洋菓子と思えばまったく、味や食感については特に不満な点はありません。

ただ気になる点があるとすれば、私は製造日から3年経ったものを食べたわけではないので、時間の経過とともに、この油分が酸化して味に影響を与えないかどうかということです。

この点については、少なからず気になるところですが、賞味期限間近の商品は手元にないので、今の私にはどうすることもできません(機会があれば、紹介したいと思いますが…)。

いずれにせよ、ネット上にあるトクスイのパンの缶詰を食べた方のコメント欄にも見られたように、この味は特に子供が喜びそうな非常食になるという意見には私も同感です。

ただ、パサつき感はほとんど感じさせないパンですが、口の中の甘ったるさを解消するために、これはこれで、かえって飲み物(特にコーヒーや紅茶との相性が良さそう!)が欲しくなるような気がします。

パン缶とコーヒー

アキモトのようなソフトパンを求めているなら、トクスイのパンはあまりお勧めできませんが、子供向けの非常食や甘くて腹持ちの良さそうな保存パンを探しているのであれば、トクスイのパンの缶詰マフィンタイプは、ぜひ一度、食べてみることをお勧めします。
パン缶を温めてみた感想
最後にトクスイのパンの缶詰も2パターンの焼き方で温めてから食べてみたので、その感想をまとめておきましょう。

温めたパン缶

やはり、予想どおり、電子レンジ(500Wで約15秒)でチンしたものは、ふかっとした柔らかい食感となります。

一方、トースターで焼くと香ばしい香りが広がり、表面はカリッと中はしっとりとした食感が楽しめるパンとなるようです。

なお、このマフィンタイプのトクスイのパンの缶詰に関しては、個人的には常温で食べるよりも、温めて食べた方がより美味しく感じられました。

完食

災害時ではなく、賞味期限間近で食べなければいけない時期が来た時には、ぜひ、常温のものと温めたものとを食べ比べてみて下さい。