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食レポ73|アキモトの備蓄食シリーズ:オレンジ味編

アキモトの缶入りソフトパン:オレンジ味を食べてみよう!entrance

先日、実家の両親からこんな話を聞かされました。

震災に備えて備蓄しておいたアキモトのパンの缶詰を開けてみたら、カビが生えていたとのこと。

どうやら賞味期限が近づいたようなので、食べるつもりでいたらしいのですが、開けてみてびっくり!食べられない・・・

パンの缶詰が今ほどメジャーではなかった発売当初の頃は、各メーカー、賞味期限内でもパン缶にカビが生えてしまうような落ち度も少なからずみられたようですが、保存技術も向上している今に至っては、ミスや欠陥さえなければ、カビが生えてしまうようなことはないと言われています。

そこで、両親にパン缶はいつ購入したものなのか、賞味期限はどうなっていたのかを尋ねてみたとこ、よく覚えてはいないが、1年くらい前ということが判明しました。

今回、カビが生えていたとされるアキモトのパン缶は賞味期限が製造日より13ヶ月の定番商品シリーズだったことから、1年くらい前に購入した商品となると、期限切れであったことも十分考えられます。

カビの生えた現物は処分してしまったとのことなので、今となっては賞味期限を確認することはできませんが、こういう事態は、よくある光景かもしれません。

つまり、災害に備えて非常食を備蓄したものの、その後の管理はほったらかし・・・

アキモトのパン缶:オレンジ味

長期保存が可能な非常食にも賞味期限(通常は3〜5年程度)はあるので、備蓄したらそれでお仕舞ではなく、賞味期限は定期的にチェックし、期限の近づいたものから順に入れ替えておかなければ、非常食を備蓄しておく意味がないということを忘れないでください。

※補足情報:驚異の25年間という超長期保存可能なサバイバルフーズ【食レポ39】という非常食もありますが、それでもいつかは期限が切れます。

さて、話を戻しますが、今回、取り上げる非常食は、ちょうど1年後に賞味期限が切れるアキモトのパン缶が手元にあるので、おいしい備蓄食シリーズのオレンジ味を試食してみたいと思います。


アキモトのおいしい備蓄食シリーズ:オレンジ味とは?

業界内では抜群の知名度を誇る食品メーカー、潟pン・アキモトが製造販売するパンの缶詰は、シリーズによって賞味期限の長さが異なります。

今回、試食するパン缶は、アキモトが販売するパン缶の中でも賞味期限が最も長い(3年間)おいしい備蓄食シリーズですが、過去にレーズン味【食レポ3】、ストロベリー味【食レポ41】を取り上げたことがあるので、全3種類のフレーバーを用意している同シリーズに関しては、とりあえず、今回のオレンジ味をもってコンプリートということになりそうです。

※補足:備蓄食シリーズは、商品リニューアルにより、ラベルデザインやフレーバーの種類が変わりました(レーズン味に変わってブルーベリー味が登場)。

それでは、さっそくラベルチェックから始めていきますが、おいしい備蓄食シリーズのパン缶は過去に2回紹介しているので、この辺はサクッといきましょう。

缶ラベル

備蓄食シリーズは、ネーミングどおり、災害を意識した非常食なので、ラベルには災害用伝言ダイヤルの利用方法についていの説明が分かりやすく書かれています。

缶ブタは、缶切り不要のプルトップ式を採用し、缶底には賞味期限(製造日から常温で3年間)が記載されています。

※補足情報:アキモトの定番商品シリーズやプレミアムシリーズのパン缶の賞味期限は、製造日から常温で13ヶ月となっている点に要注意!そのことを知らずにうっかり商品を購入してしまう人もいるとか…

缶ラベル2

さらにラベルを注意深くチェックしていくと、原材料、注意事項、栄養成分表といったパン缶の基本情報に関する記載が見られます。

ちなみに、オレンジ味の1缶あたりの摂取カロリーは315kcalとなっています。

※補足情報:レーズン味…324kcal、ストロベリー味…301kcal

先ほども説明したように、アキモトのパン缶はイージーオープン缶なので、缶切りがなくても心配いりません。

保存パンの取り出し方

プルトップに指を掛けて引き起こすだけで、缶ジュースと同じような感覚で誰でも簡単に開缶することができるはずです。

缶ブタを取り外すと薄紙に包まれた保存パンが容器に納まっていますが、容器を逆さにして振る程度では取り出せないくらい隙間なくスッポリとハマっているので、保存パンを包んでいる薄紙の先を指でつまんで引っ張り上げるのか取り出す際のコツといえるでしょう。

保存パンの外観

ご覧のとおり、アキモトのパン缶は、パン全体が薄紙に覆われているので、食べるには、まずこの薄紙を剥がすことになります、カステラのように底面にも薄紙が貼りついているので、忘れずに剥がして下さい。

矢印

アキモトの備蓄食シリーズ:オレンジ味を食べてみた感想と評価

それでは、さっそくオレンジ味のパン缶を試食してみましょう!

薄紙を剥いだ状態の保存パンがこちらになります。

オレンジ味1

てっぺんが、ややきつね色に染まっているものの、全体的にみると、表面の焼き色は控えめで、ところどころにオレンジの粒が練り込んであることが見て取れます。

ちなみに、製造日からちょうど2年間経過していますが、カビなども確認できません。

また、食用アルコール臭によるものなのか、それとも発酵風味液によるものなのかは私には判断がつきませんが、若干、オレンジ以外の独特なニオイが香ってきます。

個人的な感想を言わせてもらうと、口に入れるのに抵抗があるほど気ににおいではありませんが、この種のにおいに敏感な方は備蓄する前に一度試食してみることをお勧めします。

こちらの画像は、ナイフでパンを縦にカットした断面図です。

断面図

気泡が大きく、見た目にもフカッとしたソフトパンのように見え、オレンジの固形物も表面だけでなく、生地の中心部までしっかりと練り込んであることが確認できます。

なお、断面図を見るとよくわかりますが、パンのてっぺん部分は上からギュッと押しつけられたような感じで気泡がつぶれており、若干、硬くなっていました。

この点は他メーカーのパン缶にもよくあることなので、アキモトのパンだげか硬いというわけではありませんが、缶入りパンの製造工程ならではの特徴といえるでしょう。

一方、パンを真横にカットした断面図がこちらになりますが、先に載せた断面図(縦カット)と同様、気泡の多い柔らかそうなパンに見えます。

断面図2

それでは、さっそくいただいてみましょう!

アキモトのパン缶は、これまでに何度も口にしているので、だいたいの予想はつきましたが、やはり普通にウマい!

食べると、たちまち口の中の唾液がもっていかれるパッサパサのパン缶も中にはありますが、アキモトのパン缶は水分が欲しくなるほど喉が乾いて仕方がないというようなことはありません(まあ、パンはパンなので、有るに越したことはないですが…)。

また、フカッとした口当たりの良いソフトパンなので、ほんのりと香るアルコール臭(?)さえ除けば、とても食べやすく、コンビニで販売しているような菓子パンと遜色ない食感と表現しても大袈裟ではないような気がします。

さらに、オレンジ味ということで、オレンジの香りや味が気になるところですが、ご覧のとおり、粒のサイズは大小様々ですが、偏ることなく、生地に万遍なく練り込んであるので、どこを食べてもオレンジの風味を感じさせてくれます。

また、オレンジの皮というよりも果肉をペースト状に練ったものを使用しているのか、ほろ苦さはなく、食感の方もどちらかというとねっとりとした柔らかさで、オレンジの甘味もしっかりと感じられます。

同シリーズのオレンジ味は、以前、週刊朝日で特集(2013.11.22)された非常食ミシュラン≠ナベスト15にランクインした専門家おススメの商品のひとつに挙げらえれていましたが、確かに甘過ぎず、味のバランスがよいソフトパンなので、備蓄食シリーズのフレーバーで迷ったら、個人的にも最初におススメしたいフレーバー(ストロベリー味も捨てがたいですが…)です。
缶入りソフトパンを温めてみよう!
それでは、パン缶の食レポでは恒例となった、温め直してから食べると味はどう変化するのかについても試してみましょう!

今回のオレンジ味も、これまでと同様、電子レンジを使って2通りの方法(レンジでチンとオーブントースター)で温めてみました。

適当な大きさにカットした保存パンを、500Wで20秒ほど温めなおしたパンがこちらです。常温よりもふわっと感が強く柔らかく、かつ、しっとり感もアップしており、気のせいかオレンジの甘さも増しているように思われます。

レンジでチン

一方、オーブントースターで表面に焦げ目が付くまでこんがりと焼き上げたパンがこちらになります。フカフカ感はすっかり消え失せ、カリッとしたサクサク感が楽しめるトーストに焼きあがっており、こちらもまた、オレンジの甘さが増しているようです。

オーブントースター

食感に関しては好みもあるので、一概にどちらの方がおススメ!と断言できませんが、個人的には、レンジでチンするよりも、トースターでカリッとするまで焼き上げた方が食べやすかったような気がします。

完食

アキモトのパン缶は、常温でも十分柔らかなソフトパンの食感を楽しめますが、無事、何事もなく賞味期限を迎えるオレンジ味のパン缶を手にしたときは、ぜひ一度、騙されたと思って、トースターなどで温め直してから食べてみてください。