今回、私が試食する非常食は、マジックライスシリーズの五目ご飯です。
五目ご飯といえば、以前、尾西の五目ごはん【食レポI】を食べましたが、サタケの五目ご飯と比較したら、何か違いはあるのか?
また、どちらがより美味しく感じられたか?
今回は、その辺りも少し意識しながら、食べてみたいと思います。
こちらが、マジックライスシリーズの五目ご飯です。
メーカー希望小売価格は、税抜き340円(激安店で買えば、260円程度で販売しているところも…)と、パック飯などに比べれば高めですが、5年間という長期保存が可能であること、また、一度炊いた米を乾燥させたアルファ米なので、軽くて持ち運びに便利(非常持ち出し袋に数食分入れておいても、重さはさほど気にならない)だという点が、この手の非常食にみられる強みといえます。
では、五目ご飯を食べる前に、まずはパッケージの方を軽くチェックしてみましょう。
マジックライスは、前に一度、ドライカレー【食レポC】を食べているので、興味のある方はそちらの食レポも読んでいただけたらと思いますが、尾西のアルファ米に比べると、サタケのパッケージデザインはゴールド色を取り入れている分、少し派手な印象を受けます。
また、その時の気分によって、ごはんと雑炊の2通りの食べ方ができるよう、水加減の目安となる注水線が2本引かれているのが特徴です。
一方、裏面を見ると、1食分当たりのエネルギーや原材料名、調理方法といった基本的な情報が記載されています。
ちなみに、尾西の五目ごはんのカロリーは377kcal(1袋100gあたり)だったので、カロリー数値に関しては、サタケのマジックライスと、ほぼ変わりありません。
切り口線に沿って袋を破ると、中には下記画像のように脱酸素剤とスプーンが入っています。
この点は、どのメーカーのアルファ米も似たり寄ったりですね(味によってはゴマなどが入っていることもありますが…)。
ちなみに、脱酸素剤をうっかり出し忘れて調理してしまう人も意外と多いようです。
場合によっては、脱酸素剤がアルファ米に埋もれていて、直ぐには見つからないこともあるので、そういう時は付属のスプーンで探してみてください(そのまま調理してしまっても特に問題はないようですが…)。
では、具材の方を少しチェックしてみましょう。
マジックライスの五目ご飯に入っている具は、油揚げと人参、シイタケ、鶏肉、ゴボウの5品目です。
ちなみに、尾西の五目ごはんに入っていた具と比較すると、油揚げと人参、シイタケ、ゴボウは同じですが、鶏肉とコンニャクの点で違いが見られます。
また、よく見ると、具の形状にも違いがあり、尾西に比べるとサタケの具材は、どれもコロッとしたものが目立ちます。
ひと通りチェックし終えたところで、さっそく調理してみましょう。
非常時には水が貴重になることも多いので、今回も注水量が雑炊の約半分で済むごはんの方を作ってみたいと思います。
袋の底をしっかりと広げ、ごはんの注水線まで熱湯を注いだら、付属のスプーンでよくかき混ぜ、後はチャックを閉めて15分待つ!(水で調理するなら約60分)
このように、アルファ米は調理方法はとても簡単ですが、出来上がるまでにやや時間が掛かるというのがネックかもしれません。
そのため、非常食を備蓄する際には、アルファ米だけでなく、開封すれば直ぐに食べられるようなパン缶や缶詰類の食品もいくつか備えておくことをお勧めします。
さて、15分後にチャックを開けてみると、五目ごはんらしい和風な香りが立ち込めてくるとともに、下記にアップした画像のような食べ物に変化しています。
アルファ米は、もう何度も食べているので、今となっては特に真新しい発見や感動はあまりありませんが、注水線まで注いだ熱湯は、すっかりアルファ米や具材に吸収されたようで、どれも、ふっくら柔らかく仕上がっているように見えます。
しかし、今回の五目ごはんは、なんとなくみずみずしさが感じられません。(注水線どおりに熱湯を注いだつもりなんですが・・・)
その点が少し気になりますが、とりあえずこれでマジックライスの五目ご飯は完成です!
というわけで、さっそくいただいてみましょう!
・・・といきたいところですが、このままでは絵ズラが悪くレポートしづらいので、今回もお茶碗の方に移し替えてみました。
出来上がりの量は260gになっているはずなので、量的には一般的なパック飯(約200g)よりもやや多めといったところでしょうか。
お茶碗に注いでみたところ、大盛り一杯分程度に見えますが、成人男性であれば、特にボリュームが多いと感じる程の量でもなさそうです。
私のかき混ぜ方が悪かったのかもしれませんが、スプーンでご飯を救ってみると、潰れている米粒が結構目立ちます。
マジックライスの五目ご飯は、尾西に比べると、米の色がやや濃いめ(茶色)で、具材の形状も異なるため、尾西とは、また少し違った五目ご飯のように見えますが、果たして味や食感の方はどうなのか・・・
さっそく、ひとくち食べてみましょう。
―――― 見た目ほど濃い味ではなく、むしろ薄味で塩気が足りないように感じられます。
そのため、濃いめのオカズやみそ汁と一緒に食べると、ほとんど味がしないのではないでしょうか。
味が濃過ぎて塩辛いのも、それはそれで喉が渇いて問題ですが、これだけ薄いと汗をかく夏場や体を動かして塩分補給が必要な状況下においては、かなり物足りない味のように思われます。
一方、触感に関しては、アルファ米特有のポソポソ感があるので、残念ながら、うるち米本来のモチモチ感やみずみずしさはほとんど感じられず、あくまでアルファ米としては食べられるレベル・・・といったところでしょうか。
ちなみに、冷めてくるとパサつき感がより強くなってくるので、できるだけ温かいうちに食べてしまった方がよさそうです。
では、具材の方はどうか?
まず人参ですが、こちらはシャキシャキっとした食感をあり、なかなか存在感があります。
一方、油揚げの方はグシュとしており、個人的にはあまり好きな食感ではありません。
また、やや味が濃いように感じられたので、この塩分がうまくご飯の方にまわってくれたら、全体の味がもう少し良くなるのではという印象を持ちました。
ゴボウに関しては、良くも悪くも普通・・・
尾西の五目ごはんには入っていなかった鶏肉に関しては、味や食感どうこうよりも、サイズが小さすぎて存在感がありません。
そのため、あってもなくてもどっちでもいい程度の具材といった印象しか残りませんでした。
シイタケは味の方はそれなりに染みているように思えたのですが、鶏肉と同様、とにかくサイズが小さい!
尾西の五目ごはんに入っていたシイタケは、とても存在感があり、味の染みたシイタケ特有のクニャクニャ感が楽しめたのですが、マジックライスのシイタケはサイズが小さいため、あまり食感を楽しむことができませんでした。
マジックライスの五目ご飯は、平均的に具のサイズがどれも小さいので、個人的にはできればもう少し食感が楽しめるような大きめのサイズの具に変更してもらいたいところです。
薄味であること、また、アルファ米特有のポソポソ感が残るという点に関しては、尾西とサタケの五目ごはんに、それほど大きな差があるようには思えませんが、個人的には具のサイズが大きい尾西の五目ごはんの方が、どちらかというとおいしくいただけたように感じられました。