年単位の長期保存が可能とはいえ、非常食にも賞味期限がある以上、いつかは交換しなければならない時が必ずやってきます。
私の場合、その時≠ニいうのが迫っており、来月には賞味期限が切れてしまうパン缶が手元にあるため、今回はボローニャのパンの缶詰を試食してみたいと思います。
ちなみに、ボローニャのパン缶は全3種類と少なく、当食レポでもプレーン味【食レポ27】、メープル味【食レポ36】と順に紹介してきたため、今回のチョコ味で最後を飾るはずでしたが、前にもお話ししたように、2014年の商品リニューアルにより、残念ながら、そうもいかなくなってしまいました。
単にパン缶ラベルのデザインが一新されただけなら、特に食べ直す必要もありませんが、賞味期限が2年から3年へと延長され、さらには原材料名を見比べると、どうも微妙に記載内容が異なっているのです。
おそらく、旧パン缶とそれほど大きな差異はないと思われますが、食レポ情報を発信するサイト運営者として妥協はしたくないため、いずれはリニューアル後の商品も試食してみるつもりなので、新商品に間しては、それまで今しばらくお待ちください。
冒頭でも触れたように、ボローニャのパン缶『缶 de ボローニャ』シリーズは、現在、新商品が出回っています。
今回、私が試食する『缶 de ボローニャ』は、リニューアル前の旧商品なので、当食レポ記事を参考にされる方は、その点を十分に理解した上で記事を読み進めてください。
※記事公開時点では、まだ旧商品も出回っていますが、後1〜2年もすれば市場から消えると思われます(理由:旧パン缶の賞味期限は製造日から2年間!)。
それでは、いつものように、まずはラベルチェックから始めましょう!
新商品のパン缶パッケージは、ブラウンを基調とした高級感あるデザインに一新されていますが、旧商品はグリーンを基調とした、どちらかというと控えめでやや地味な印象を受けるデザインに仕上がっています。
側面のラベルには原材料名や栄養成分表などの基本情報が記載されており、この辺は他のパン缶と特に大きな違いは見られませんが、1つ気になる点は栄養成分表に示されている数値が1缶当たりではなく、あくまで100g%魔スりのものであるということです。
私も実際に食べてみて判明したことですが、実は缶詰に入っている保存パンは100g以上の重さがあります。
※ 以前、紹介した保存パンの重さ…プレーン味:約120g / メープル味:約130g
つまり、1缶丸々食べてしまうと、缶ラベルに示されている数値よりも摂取カロリーは高くなる!ということを知っておいてください。
カロリー数値を表示してくれている点は有難い(特にカロリー摂取量が厳しく制限されている持病の方!)ことですが、この表示の仕方は非常に紛らわしく、消費者に誤解を招く恐れがあるので、個人的には最初から1缶あたりの数値を記載すべきだと思うのですが・・・(未確認ですが、リニューアル後の商品は見直されたのでしょうか…?)
また、缶底には製造日から2年間という、やや中途半端感のある賞味期限が刻印されています(ちなみに、新商品は賞味期限が1年延長し3年間の長期保存が可能となりました!)。
市販されているパン缶の缶蓋は、缶切り要らずのイージーオープン缶ですが、ボローニャのパン缶も同様、プルトップ式の缶蓋を採用しているため、食べる際に必要な道具類などは一切不要です。
フタを開けると特殊なパラフィン紙に包まれた保存パンが納まっているので、後はその薄紙の上部をつまんで引っ張り出してしまえば、缶の中には長期保存食の味の劣化に欠かせない脱酸素剤を残すのみとなります。
缶詰から取り出した保存パンかこちらです。
パンを包む薄紙には油分が染み込んでいるようで、ところどころテラテラと光っていますが、その紙を剥がしてしまうと、保存パン自体は思っていたほどべた付いた感はありません。
『缶 de ボローニャ』シリーズの保存パン、チョコ味を上下左右から撮影した画像がこちらになります。
今回はパンの重さを計測し忘れ、うっかり食べてしまうという大失態を犯してしまったため、1缶あたりのカロリーを計算することができませんでしたが、サイズだけは計っておいたので数値だけ示しておきます(本当に申し訳ない!)。
ご覧のとおり、他のパン缶にはあまり見られない独特の表情をもった保存パンで、編み込み模様というか、なんとなく渦を巻いているように見える姿が印象的です。
また、チョコ味というだけあって、全体的に濃いめのきつね色に焼き上がっていますが、チョコレートの香りは控えめで、どうも甘い菓子パンというわけでもなさそうです。
表面は見た目どおり、油分でしっとりと脂ぎっているというわけでもなければ、全体的にやや硬く締まっているため、ボローニャのふっくらとしたデニッシュ食パンなどとはだいぶ違うパンであることがわかります。
こちらは、保存パンをナイフでカットした断面図の画像です。
全体的にバランスよく気泡が確認でき、ふっくらしたパンのように見えなくもありませんが、私が触った限りでは、見た目ほどソフトな感触はありません。
また、個人的にマーブル状に練り込まれたチョコレートの層を期待していたものの、断面図からは、そのような層はほぼ確認できず、香りも控えめなため、なんとなく貧相なチョコデニッシュに見えてしまいます(チョコレートはパン生地に練り込んであるのでしょうか…)。
他の方の食レポ記事(防災非常食など)を読むと、チョコレートの量がもっと贅沢に使われていたように見えるのですが、パンによってアタリ・ハズレがあるのか、それともコストを押えるため、意図的に量を減らしたのか、気になるところです。
では、気を取り直して、さっそく試食してみることにしましょう!
まずは、常温のまま食べてみます。
『生命のパン あんしん』シリーズや『新・食・缶ベーカリー』シリーズなどに比べると、パサついた感は抑えめですが、しっとり≠ゥパサパサ≠ゥ2択で答えろ!と問われたならば、パサつきよりと言えるでしょう。
また、周囲が言うほど、ふっくらとしたソフトな口当たりではないので、ボローニャのデニッシュ食パンのような食感を期待しているとガッカリしてしまうのではないでしょうか。
また、なにより気になったのが、その味です!
今回、試食した『缶 de ボローニャ』のフレーバーはチョコ味のはずですが、肝心のそのチョコレートの存在感があまりなく、香りや風味がほとんどしません。
そのため、甘さ控えめな菓子パンが好みの方にとっては、食べやすいのかもしれませんが、甘党やミルクチョコレートのような甘さを期待している方にとっては、想像と異なる物足りない甘さの味気ないパンに、少々、期待外れの印象を持ってしまうような気がします。
それでは、温めてから食べると、美味しさは増すのか…!?
さっそく2種類の方法で温め直してみたので、味や食感についてまとめておきます。
まずは、スライスしたデニッシュパンをラップで包み、レンジでチン(500W20秒)したものから・・・
チョコレートの香りや風味は相変わらずですが、想像どおり、ふっくらしっとり感が際立つソフトパンに仕上がっており、口の中に入れるともっちりとした柔らかな口当たりの食感が楽しめ、パサつき感もほとんど気にならなくなります。
一方、オーブントースターでこんがりと色付くまで温めたものがこちらになります。
ザクザクとした食感が楽しめるトースト感覚で食べられるパンに変化しており、好みもあるのでおススメはしませんが、個人的にはボローニャのチョコ味のパン缶は、どちらかというとレンジでチンするよりも、オーブントースターでこんがり焼きあげた方が美味しくいただけるように思えます。
以上、『缶 de ボローニャ』のチョコ味を実際に食べた上で最後に感想をまとめると、数あるパン缶の中では上位にランクインするレベルの保存パンに仕上がってはいたものの、チョコ味のデキとしての評価は不満の残る内容でした。
また、ふんわりとしたソフトな口当たりのパンを希望している方は、ボローニャよりも、アキモトのパン缶【食レポ3など】や、岡根谷のパン缶【食レポ62】の方がよりふっくらとしたパンに仕上がっているので、個人的にはそちらの商品を一度試食してみることをおススメします。
なお、冒頭でも触れたように、ボローニャのパン缶『缶 de ボローニャ』シリーズは、今回で3回目なので、チョコ味以外のフレーバーにも興味があるという方は、以前、紹介した食レポ記事(プレーン味 / メープル味)なども少し参考にしてみてください。